メダカとワンコ達

 昨日の夕方はF公園へ。ここには博物館があり、建物の横には噴水がある。2、3日前に水槽の水を抜いて清掃作業をして、新しく水を張り始めたようだ。
 水槽の中に、ルーシーの遊び仲間のクーちゃんがいた。クーちゃんはコーギーで短毛だから濡れても拭くだけで良いらしい。「涼しいよ」とお母さん。ルーシーは、しばらくの間、他のワンちゃんと遊んでいなかったので、リードをグイグイ引っ張って二人の元に行こうとする。
 ま、ちょっとくらい良いか。水はまだ貯まっていないから、濡れるとしても足先だけだろうし。
 この考えは・・・甘かった。始めこそ二匹は水槽の中を走り回っていたのだが、すぐに陸に上がって走り回り、水槽に戻る。体が熱くなると、お腹を水槽の底に浸ける。途端にお腹が濡れる。水槽の中でも取っ組み合い。背中も濡れる。体が冷えたら、また陸に上がって取っ組み合い。地面でゴロゴロとひっくり返るから、開始からわずか3分で、ルーシーは「おはぎのキナコまぶし」みたいになった。他のワンちゃんや飼い主さんが通りかかるが、ルーシーとクーちゃんの姿を見るやいなや、慌てて自分の犬のリードを掴み、グイグイ引っ張って向こうへ連れて行ってしまった。
 エンガチョを見るような目で見ないでよ!そっちはラブちゃんなんだから、汚れても洗うの簡単でしょうに。中でも遊ぶのが大好きな子を呼んでやろうかと思ったが、飼い主さんに恨まれても困るので「またね〜」と声をかける。フン、どうせキナコまぶしだよ!(笑)
 噴水の水槽は、わずか10〜20センチほどの深さだが、水を抜く前に覗いたら、オタマジャクシやらアメンボがいた。近くにビオトープ(私らの間では『沼』で通っている)があるから、そこから生き物が住処を求めて移動してきたのかも。ところが一晩の間に水が抜かれてしまった。生き物も下水道に流れて行ってしまったのか?水を抜く前に、オタマジャクシやアメンボを救出してくれたのなら良いけれど、清掃作業は業者任せだもんなぁ。そんな手間をかけるとは思えない。可哀想なことをしたなぁ。
 ふと見ると、水が溜まり始めた排水口のグリルに小さな点が。近づくと、ザワザワと一斉に動く。目を凝らすと、メダカの赤ちゃん達だった。あ〜、生きてたの!良かった。水槽の水は抜かれてしまったが、排水口の中でメダカたちは生き延びたようだ。新しい水が入ってきたので水位が上がり、きれいな空気を求めてグリルの上まで浮上してきたようだ。
 ロック君のお母さんが、飼育のためにメダカを捕獲していた。クーちゃんのお母さんもビニールを使って捕獲作業のお手伝い。(あ)はワンコどもの監視。人間かがみ込んで何やら作業している姿を見て、ワンコどもは、入れ替わり立ち替わり排水口にやって来て「一体何しているの?」とチェックしていた。
 「クー、邪魔!」「ロック、アンタの頭で見えない!」「ルーシー、そこで水を飲んだらダメ!」
 怒られたワンコどもは「なんだ〜、つまんない!」と、キナコまぶし作業に戻っていった。帰宅後、我が家では地獄のようなシャンプー作業が待っていたのは言うまでもない。