熱中症にご用心2

 昨日の夕方は、比較的風があり前日よりも涼しかったのにもかかわらず、ルーシーは噴水の水槽に入ってしまった。体が濡れるのは大嫌いなはずだったのに、促されなくても自分から入っていったから、おそらく暑くて「濡れようが濡れまいが、どうでも良い!」という感じなのだろう。6月で既にこの状態である。これから夏本番なのに、どうなるんだろう?
 とりあえず(あ)がとれる暑さ対策としては次のとおりである。
 1)散歩の時間を朝は早く、夕方は遅くする
 2)水を大量に持っていき、運動の前後に与える
 3)ファー○ネーターなどで、なるべく早くアンダーコートを取り去る
 4)暑いときは、Tシャツの上から水をかける
 5)散歩の際には、小さな保冷剤を持参して頭や腹部を冷やしてやる
 既に1、2、3については実行済み。特に1を実行したら、日中は昼寝ばかりするようになった。3については、いくら取り去っても、まだまだ残っている。実は、全身の被毛が2層構造という衝撃的な事実に(あ)はショックを受け、まだ立ち直れていない。
 ところで、犬の熱中症についてアメリカの関連サイトを調べていたら、はっとすることがあった。熱中症の誘発要因に、湿度が高いことが挙げられていた。人間だって分かることだけれど、湿度によって体感温度は違うが、犬の場合は、さらに湿度は重要な問題なのだそうだ。湿度の高い日本では、特に配慮しなければならないだろう。
 犬は主に呼吸により体温調節をする。息を吐き熱を空気中に放出することで体温を下げるのだ。空気中の湿度が高いと、体熱を放出しにくくなるので、心拍数と呼吸数がどんどん増える。熱が蓄積されると、腎臓・肝臓・消化器系・心臓・脳などの器官の細胞にダメージが及び、過度に体温が上昇すると命にかかわる。
 熱中症になると、犬のピンク色の歯茎があせて泥のような色になるそうだ。ハァハァと呼吸が苦しくなり、歩いたり立ったりの動きが遅くなる。パニックを起こしたような表情を浮かべ、周囲の状況が認識できなくなるそうだ。
 人間も同様だが、熱中症にかかってしまったら体温を下げるようにしなければならない。水と空気を使う点では同じである。肌と皮下の血管を冷やし、放熱を助けてやる。ただし、犬の場合は氷や極度に冷たい水を使うのは避けた方が良いのだという。血管が収縮して、熱交換がしにくくなるそうだ。だから水を使うにしても、ホースなどで水を全身にかけ、さらに腹部に水をかけ続ける。換気の良い日陰の場所で、水を蒸発させる。蒸発により体温を効果的に下げられるのだという。また応急処置の後、動物病院に連れて行く場合にはクレートに閉じこめるのではなく、トラックの荷台など風の当たる場所に乗せてやる。なお、濡れたタオルで体をくるむのは、水分の蒸発を妨げるので避けた方が良いとのこと。
 動物病院では、症状の状態にもよるが、静脈注射と腎臓・肝臓機能の監視で最低7日間の入院が必要となるらしい。だから、熱中症は予防したに越したことはない。気温がそう高くなくても、換気が悪い、湿度が高いというだけで熱中症は起こりえる。また筋肉を使う運動をすると、体温はおそろしい割合で上昇する。休憩を入れながら運動をさせ、休憩時にはエアコンの効いた車に犬を格納するか、犬の体を濡らして日陰や風の吹く場所に連れて行く。犬の体を濡らしたと言っても、単にクレートに押し込めるのはダメだという。水分が蒸発しないのでサウナに入るのと同じことになるらしい。
 体の大きな犬、老犬、太りすぎの犬、マズルの短い犬、酔い止めなどを処方された犬、不安傾向の強い犬は特に要注意だそうな。そして犬に運動させる場合には、冷たい水がある程度手に入る場所を選びましょうとのこと。
 皆さん、健やかに夏を乗り切りましょう!ちなみに(あ)は真剣に「腹毛刈り」を検討しています。