発表会を間近に控え、今になって練習の仕方が難しいなと痛感している。やらせ過ぎたら飽きてしまうし、やらないと身に付かないし。ルーシー自身が生来グータラだし、ルーシーにとって、ダンスは基本的に「やりたいこと」ではないから、やる気を失わせないようにすることが大事なのだ。
 だから練習は本当に短時間に限られてしまう。1回全曲を通して踊れたら、それで終わりくらいにしないと続かない。やる気を失う前に気分転換をさせないといけない。そこの見極めが難しい。新しい技や苦手な技を集中的に練習させると、同じ事の繰り返しになる。すると「なんで、こんなことしないといけないの?ボールで遊んでよ〜」とダダをこねる。ここらへんは人間の3歳児に似ているかも。
 今朝は、昨日整備作業の終わった広場で練習。大きな芝生の広場と違って、木陰はあるし、奥まっているので人があまり来ない。ところが、この2,3日と違って朝から日差しが強い。そして、ここはルーシーがよくボール遊びをしている場所なので、本人の気分は直ぐに「遊びモード」になってしまう。リードを外した瞬間、隠れ場所(ボールやフリスビーを投げてもらうのを待つ木の陰)に一直線。違うんだっつーの!
 チーズで呼び戻しをして練習を始めるが集中しない。コマンドを出しても、立ち止まったままで「なんで、遊んでくれないの?」とこちらを見つめている。息づかいもハァハァ。やっぱ、ここじゃダメですか?
 博物館の建物の横(日陰で床はタイル)に移動。ジャンプをさせるから土か芝生の方が理想的なんだけど、こうなったら仕方がない。しかし、先程の場所よりは集中してくれた。1回通して踊って(まだまだ修正が必要なところもあったけど)思いっきり褒めて、直ぐに荷物を持って芝生の広場へ走る。欲をいえば、もう一回通してやりたいところだけど、本人にダンスが終わったら楽しいことが待っていると思わせたいから。
 紐付きボールを投げて遊ぶ。不思議なことに、ボールを手元まで持ってくる。引っ張りっこをしたいからなのだろうか?心境の変化だろうか?
 ルーシーは、自分の中で妙なルールを作っている。おそらく「公園は遊ぶ場所」「教室や家の廊下はダンスをしないといけない場所」と分類しているに違いない。本番は全く知らない場所だ。さて、どう出るだろう?先生は「きっとルーシーもダンスを頑張りますよ」と言ってくれたが、ステージの向こうに知らないワンちゃんが並んでいたら、どうなるんだろう?昔のルーシーなら迷わず挨拶に行って、あわよくば追い駆けっこを仕掛けただろう。今のルーシーなら・・・全く予想できないというのが本音だ。