それぞれの散歩

 夏が終わって気がついたら秋。朝、早起きできなくて、遅い時間に家を出る。雨の後の公園を歩くだけの散歩。芝生の広場で、久しぶりにラブのリキ君と出会う。

 「今日は、たまたま休みだったから」とお父さん。我が家の場合、公園は最短距離なら10分の距離だが、わざと遠回りして20分強の時間をかけて入る。ルーシーはテンションが高いまま公園に入ると、ろくなことがないからだ。ある程度、疲れさせておかないと、他のワンちゃんに迷惑をかけてしまう。
 リキ君の場合、自宅は離れているので、随分と歩いて公園に入ることになる。公園ではボール遊びをして帰るのだそうだ。訊けば、お父さんが休みの日は、朝2時間、夕方40分ほど散歩されているらしい。
 リキ君がラブであること、そして10歳という年齢を考えると、散歩の時間は非常に長い。この公園に出入りするラブちゃん達はリキ君よりも若いけれど、足に問題を抱える子が増えたので、走る姿を見ることは稀になった。走るのと歩くのでは足腰の負担は違うのかもしれないが、それにしても2時間40分の散歩とはオドロキの長さだ。
 「リキは目以外は問題ないから」と、お父さん。やっぱり普段から、それだけ運動していたら衰えないということなのだろうか。そういやお父さんもスリムだわ。「目が見えなくても、僕が休みだって分かるらしいよ」昨晩リキ君に「明日は休みだから」と言ったら、今日は朝からソワソワしていたらしい。
 公園を出たところで、これまた久しぶりにユキちゃんに出会う。「これで今朝2回目の散歩ですわ」とお父さん。一日最低5回は散歩をしているらしい。公園のすぐ側に住んでおられるのは知っていたが、5回の散歩とは。ルーシーみたいに家の中で排泄しない子なのだろうか?ユキちゃんはすでに1歳は超えているので、子犬時代ほど排泄回数が多いとは思えないんだけど。
 「そうじゃないんだけどね。今日みたいに天気が良いと、散歩に行こう行こうって言うんですわ」と、お父さん。ユキちゃんに甘えられると、断れないらしい。
 ワンコには過ごしやすい季節になった。皆それぞれに散歩を楽しんでいる。こんな毎日が続きますように。

【ルーシー流お散歩の楽しみ方】
夕方は、親友のクーちゃんと取っ組み合い。
「今日はこのくらいにしといたる」