参加する?

 3月に「謎の山公園」でディスク大会があると聞き、(あ)は(た)に「出てみたら?」と言ったが、その度に「いや〜、ムリやろ〜」「いや、良いです」と断られている。ルーシーは子犬時代から1歳近くまで、全くディスクやボールに興味がなかった。ルイルイ・パーティーでディスク・ゲームのまねごとをしたところ、小麦粉バクバク事件やらフィールド乱入事件などをやらかして、(た)には、それがトラウマになっているようだ。
 確かに失敗談は尽きないが、こんなに近くで大会が開催されることは少ない。忘れ物をしても直ぐに帰ってこれる距離だ。それにルーシーは、この春3歳になるし、これから先、どれくらい走れるのかは分からない。幸いなことに、早い段階で股関節形成不全と診断され、今のところ発症していない。ディスクで遊んでいるものの、真剣に取り組んだことはないし、あくまで「お気楽流」だ。失敗したとしても、他のワンちゃんや飼い主さんのように真剣に練習してきた訳じゃないんだから、それで傷つく方がおかしい。恥をかいたとしても思い出になるんじゃないの?次回出るつもりはないんだから。また、どんな健康体のワンちゃんでも高齢になれば関節炎になり、いずれは走れなくなる。ルーシーは走るのが好きだし、走れるうちに思い出を作っておこうじゃないか。
 ねばり強く説得した結果、(た)は、ようやく重い腰を挙げた。「じゃあ、ちょっと練習してみるか」まだ「参加する」とは言わないけれど。
 昨日の夕方、謎の山公園に行き、他のワンちゃんがいなくなったのを見計らってコソコソと投げ練を開始。すると、通りがかりのディスクの達人こと、ビート君のパパさんが登場。(そんなに都合良く、ディスクの達人が通りがかるハズがないと思われるだろうが、この公園では結構あるんだよねぇ。・・・フシギ)そして親切にも、ディスクの初歩の初歩を教えて下さった。

 達人は、ディスクの握り方すら知らない我々に、さぞ驚かれたことだろう。(た)が、難しさに尻込みしなければ良いんだけどな。(あ)が相手になって、少し投げ練をしたところ、雪が降り始めた。今度はルーシーを放して練習。


達人は「上手くディスクを投げられるようになると、ワンちゃんも楽しくなりますからね」とアドバイスされていた。
フッフッフッ、聞いたか?(た)よ。
 帰り道に「どう?」と訊いたが、(た)の態度は煮え切らない。達人は、親切にも時間を割いて教えて下さったというのに、ハラを決めて「やってみるよ」って、どうして言えないかなぁ。

 ジャンピング・キャッチをしているルーシーを真後ろから撮ったら、こんな風になった。へーんなの。