脱力系情けないペア

 鼻をグズグズさせながら、朝の散歩に出かける。ノド・耳→鼻→セキと移ってきて、これがカゼの最後なんだろうか?朝方セキが止まらず、なんだか寝不足だしさ〜。カゼは全く良くならず、仕事が全くはかどらず。「どーすんのよ、私?」とツッコミを入れたくなる。
 ウツウツとした気分とは裏腹に空は青い。は〜、どこでも良いから、逃げたい ルーシーと遊びに行きたいわぁ。
 ルーシーは歩きながら、人の顔をチラチラ見上げる。視線が合うと「ニパッ」と笑い、まるで元気づけようとしているかのようだ。ウソだ、こいつはそんな殊勝なヤツではない。気のせい、気のせいだ。
 ルーシーには「ひと踏ん張り」したら、(あ)が片付ける間、側に座って待つように教えていた。座って待っていられたら、褒めておやつを与える。この朝は、用を足した後なのに、ルーシーはお尻を地面につけることなく腰を浮かしている。「妙だな〜、まだするのかなぁ」と横目で見ながら片付けて、そのまま様子を見ていたら、ルーシーは中腰姿勢を維持したままで、テテテと二、三歩ほど前に動いて見せた。ん?なんだ、そりゃ。
 ルーシーは「へへへ〜」と困ったような表情を浮かべている。「ん?どしたの?」と声をかけ、尻尾をめくってみたら、ウ○チのカケラが局部に付いていた。
 どうやら気持ち悪くて、オスワリができなかったらしい。でも、おやつは欲しい。だから、できるだけオスワリに近い姿勢をしてみた。それでも(あ)にはその努力が伝わらない。焦ったルーシーは、テテテとにじり寄って見せたというワケ。
 我が犬ながら、どこまで食い意地が張っているんだろう?なんだか朝から力が抜けてしまった。力が抜けたら、鼻水が出た。とことん情けない飼い主と犬である。