始動?

 土曜日はシツケ教室。新しい曲でシキリ直しである。この一週間バタバタしていて、あまり技の練習ができなかった。申し訳ないので、とりあえず振付のたたき台を作って、先生に見てもらう。
 まずはルーシーなしで、音楽を流しながら「こぉぉんな感じ」と説明。先生は無言である。
 前回、内容がスッカスカのたたき台を出したところ、先生に「犬は、静止技以外では、音楽が鳴り続ける限り、動き続けないとダメです。」と言われ、どんどん内容が付け足されて冷や汗をかいた。おかげで、踊る間、自分もルーシーもアップアップする結果になった。
 今回も本音ではスッカスカが良いのだが、それじゃOKが出ないだろう。「無理かな?」と思いつつ、ちょっとだけ野心的なたたき台を作った。「まだ新技は完成していないので、とらぬタヌキの皮算用になりそうですが」と伏線を引く。知らず汗が流れる。なんだ、スッカスカでも、そうでなくても冷や汗はかいてるじゃん。
 「・・・・良いんじゃないですか?」「見たところ、これは絶対無理というところはないし」と先生。かなり詰め込んだつもりなんですけど、こっちは。
 自分で振付を考えて分かったことがある。単に、できる技や得意な技を羅列するのではダメだということ。技に入るために犬がとるべきポジション、技から技へのツナギ、それぞれの技のコマンドに対する犬の反応速度。そして、音楽との整合性。これらを考えないと、踊れないということだ。
 たとえばクリープ。ルーシーの場合は、新技ということもあって、まだツイテの位置でしか技ができない。ということは、直前の技がツイテの位置で終わり、スムーズにクリープに入れるのが望ましい。それがダメならツナギを入れないといけない。ツナギを入れるということは、その時間が必要になるから、直前の技の最後を端折るか、クリープのスタートを何拍か遅らせるか。いずれにしろ音楽との整合性で判断しなければならない。
 小難しく書いてしまったが、要するに、ルーシーがテキパキ動いてくれれば問題はない訳だ。現実は、そうじゃないから「のりしろ」部分が必要で、これを大きくとりすぎると無様だし、小さすぎると音楽と合わなくなる。そういうことだ。
 「最後のあたりは、技が少ないようですね。」と、先生。「新しい技を入れた部分は、技の速度も、コマンドへの反応速度もまだ分からないので、スカスカにしています」と慌てて説明。
 「そうですね。これでやってみて、足りないところは、また技を足せば良いですし。」ん〜、それはどうかなぁ?冷や汗を流しながら、笑って誤魔化す。
 とりあえずOKが出たので、これを元に練習することになった。「宿題は、ルーシーは新技を頑張ること。Iさん(私のこと)はシャドウ」と先生。
 ・・・あ〜、忘れてた。シャドウね(笑)。また、あのこっぱずかしい練習かぁ。トホホ。