犬の水難救助について

 最近、川や海での遊びを楽しむワンコの姿をいろいろなサイトで目にするようになった。その一方で、昨日の神戸のような事故も起こる。住宅地の真ん中で水難事故に遭うなど、一体誰が想像しただろうか?
 不測の事態が起こった時、正直なところ、自分では何もできないだろうと思う。では、自分でできることは何か。事故の可能性を少しでも感じたら行かないこと。全く後ろ向きだが、それが最善策のような気がする。
 水難事故に遭う人間は言うまでもなく、ワンコだって、少なければ少ない方が良い。海外のあるサイトで以下のような情報が出ていた。参考にしていただければ幸いだ。
 なお、この情報を掲載するにあたり、ひとつだけ断っておきたい。この情報が、今までに辛い経験をされた飼い主さんの目にふれることもあるかもしれない。当方としては、一人でも一匹でも犠牲が少なくなればと考え掲載することにしたが、このような飼い主さんに辛い記憶をよみがえらせることになったら、本当に申し訳ないと思う。お許しください。
 
犬の水難救助

犬は、生まれつき短距離の水泳が得意だが、トラブルに巻き込まれる可能性はある。岸からあまりにも遠いところに行き、疲れ過ぎて泳いで戻って来られないとか、スィミング・プールに落ちて、陸に上がろうにも壁面の傾斜が厳しくて上がれない等ということもある。
溺れる犬を救助する場合、必ず自分自身の安全を確保しなければならない。余分な数秒をかけても、きちんと準備することで、自分自身と犬、両方の命を助けることができるかもしれない。また、溺れた犬がショック状態にあるかどうかを必ず確認しよう。ショック状態にある犬は、歯茎の色が白っぽくなり、心拍数や呼吸数が上がる。次のヒントを救助に役立てて欲しい。


ステップ1: 犬を救助する
以下に挙げるいずれかの方法で、犬を救助する。
1a: タイヤなどの浮きにロープを結ぶ。ロープを手に持ち、犬に向かって浮きを投げる
1b: 長い棒で首輪を引っかける
1c: ボートで救出に向かう
1d: あくまで最後の手段として、泳いで犬のところに向かう。自分自身の安全を確保すること。犬がつかまるか、上に登れるかできる物を持参し、それを岸に向かって引っ張ってもらう。

ステップ 2: 犬の肺から水を抜く
2a: 犬の身体を持ち上げることができる場合には、後ろ足を掴んで、15〜20秒間、犬を逆さにする。3、4回、下に振って肺から水を出すよう促す。
2b: 犬の身体を持ち上げる
ことができない場合には、傾斜のある場所で頭が下になるように犬の身体を置いて、水が抜けるように助ける。

ステップ3:犬の状態の確認
犬が呼吸していない場合には、胸のエルボーから2インチ(約5センチ)あたりの場所に指を当てて、心臓が動いているかどうかを確認する。

ステップ4: 人工呼吸
心臓が動いていない場合には、ステップ5へ。心臓が動いている場合には、人工呼吸を行う。
4a: 犬の身体を横向きに寝かせる。
4b: 犬の頭部・頸部を伸ばし、マズルを手に持ち唇を閉じた状態にして、鼻孔から強く息を吹き込む。3〜5秒に1回の割合で息を吹き込む。深呼吸をして、息が入り難くなり犬の胸が膨らむまで、繰り返し息を吹き込む。
4c: 10 秒経ったら一旦止める。胸部の動きを見て、犬が自発呼吸していることを確認する。
4d: 犬が呼吸していない場合には、引き続き人工呼吸を行う。

ステップ5: CPR
心臓が動いていない場合には、CPRを行う。

体重が45ポンド(約20キロ)までの犬に対するCPR
5a: 犬を仰向けにする。
5b: 頭部付近に膝をつく
5c: 両手を重ねて、手のひらを犬の胸部に置く。
5d: しっかりと両手の手のひらで胸を2拍間、圧迫し、1拍間、力を抜く。この時、胸部にかける圧力は加減しなければならない。1分間に60〜90回繰り返す。
5e: これと交互に(30秒後)、犬のマズル部分を手に持ち唇が閉じた状態にして、鼻孔から息を強く吹き込む。 3秒間息を吹き込み、深呼吸をして、息が入りにくくなり犬の胸部が膨らむまで、繰り返し息を吹き込む。これを1分間10〜20回行う。一般的には、胸の圧迫約5回に対して、1回息を吹き込むのが目安。
5f: 1分間続けたら一旦止める。犬が呼吸をして胸部が動いているかどうかを目で確認し、胸のエルボーから2インチあたりの場所に指を当てて心拍を確認する。
5g: 犬の心臓が動いていない場合には、引き続きCPRを行う。. 心臓が動き始めたのに、依然呼吸をしていない場合には、ステップ4へ。

体重45ポンド以上の犬に対するCPR
5a: 犬の身体を横向きに寝かせる.
5b: 胸に片方の手のひらを置く。(図では前足の付け根の後ろ辺り)
5c: 2拍間、胸を圧迫して、1拍間、力を抜く。強く圧迫すること。1分間に60〜90回、繰り返す。
5d: これと交互に (30 秒後), 犬のマズルを手に持ち唇を閉じた状態にして、鼻孔から息を強く息を吹き込む。深呼吸をして、息が入りにくくなり胸が膨らむのを確認するまで、繰り返し息を吹き込む。1分間に10〜20回繰り返す。
5e: 1分間続けたら、一旦止める。犬が呼吸して胸が膨らんでいるかどうかを目で確認し、胸のエルボーから約2インチの場所に指を当てて、心臓が動いているかどうかを確認する。
5f: 犬の心臓が動いていない場合には、引き続きCPRを行う。心臓が動き始めたのに、依然呼吸をしていない場合には、ステップ4へ。

ステップ6: 犬を直ぐに獣医の元に連れて行く。犬が自発的に呼吸し、心臓が動きだすまで、CPR または自発呼吸を継続する。

重要な情報ではあるけれど、読み直してみると、実行できるのかがヒジョーに疑問。訓練した方が良いかしら?