淡泊すぎる獣医

 今朝(た)がサークルからルーシーを出したところ、右の後ろ足を縮めたままでピョコピョコさせていた。大声で「お母さん、ルーシーの足が変だ」と呼ばれる。2,3歩離れた場所まで近づき、ルーシーを呼んでみると、やっぱりピョコピョコ。「何したん?」と(た)。(こういう時のヤツの口調は、まるでこちらを責めるかのようで、神経を逆撫でする)ムカツク気持ちを抑えつつ、よく考えても、ルーシーが足を傷めた瞬間がはっきりしない。
 猛暑の時期に入って、ルーシーの運動量は随分減った。朝は、涼しい時間にもっぱら歩くだけ。夕方はボール遊びをするけれど、すぐに暑くて動かなくなった。昨日の夕方もルーシーはバテバテで、5回ほどボールを追いかけて走ったが、それでオシマイ。足を傷めた心当たりがあるとすれば、廊下でダンスの練習をしていたところ、ターンをした時に後半身を壁にぶつけてしまったくらいのもの。ぶつけた場所は身体の側面だったから、足を傷めたとは思えないのだけれど。その後は、ロープで引っ張り合いをしたくらい。運動といえば、それくらいなんだけどなぁ。
 足を傷めたことで一番困るのは排泄だ。ルーシーは、一切、家(庭を含む)ではしようとしない。外に連れ出さなければならない。せっぱ詰まった場合や、自分でやる気になったら、家の中でも排泄できるはずなのだが、普段はどうもガマンしてしまうようだ。結局、こちらがシビレを切らし、ルーシーを外に連れ出してしまうのが常だ。外に連れ出すにしても、歩かせて良いのだろうか?
 また、ルーシーはNo.2(大きい方)をする時、非常に踏ん張るクセがある。骨に異常があったら、固定しなければならない。排泄だけとはいえ、手当をしないとダメージを広げることになるかも。
 ともかく病院に連れて行こうと心を決めたけれど、掛かり付けの獣医は休診日。祈る気持ちでtelするも、やはり応答がない。股関節形成不全と分かってから、この病院では何回かレントゲンも撮っているから、過去の画像と比較して傷んだ場所も分かると思ったんだけど。
 一日家で安静にするにしても、サークルから全く出さないワケにはいかない。骨の問題だったら、一刻も早く固定した方が良い。だけど、よしんば今日、別の獣医にかかっても、明日は掛かり付けの獣医さんに行かないと安心できないのでは?2日連続で、レントゲン撮影をしてもらうのか?考えれば考えるほど混乱してきて、ピーママさんに泣きつく。
 ピーママさんも一緒に悩んで下さったが、推薦して下さった病院は休診日。「大丈夫そうだったら、明日まで待ってみたら?」とアドバイスを受けて、こっちも納得。とりあえず、電話を切る。
 ところがルーシーの様子を見ると、オスワリの姿勢が微妙におかしい。こりゃダメだ!明日まで私がガマンできない!!
 という訳で、今まで係ったことのない獣医さんへルーシーを連れて行く。この獣医さんはベテランで、掛かり付けの獣医さんの修行先だったらしい。この先生にレントゲンを撮ってもらったら、それを借りて掛かり付けに行けるかも。そんな計算をしてK医師の元へ。
 経緯と症状を話したが、K医師がしたことは触診のみ。ルーシーが股関節形成不全であり、骨に異常がないか心配だと説明したけれど「股関節形成不全なら、そういうこと(足を傷めること)もあるでしょう。」と一言。「おそらく靱帯でしょう。とりあえず抗ヒスタミンの痛み止めを6日間飲ませてください。」
 元より、この先生は余計な治療はしないらしいと聞いていたが、これほど淡泊とは思わなかったぞ。食い下がって、投薬中の運動のさせ方や食事の量や内容について訊いたら、質問に対しては明確に答えてくれたけど、それ以上のアドバイスはナシ。最後には突き放された感じがした。
 炎症が広がらないようにすることは大事だから、もらった痛み止めはルーシーに与えようと思う。だけど明日は、どうしようかなぁ?ペラペラお喋りな獣医もどうかと思うが、淡泊すぎる獣医も不安になっちゃうなぁ。