運動制限

 (あ)が見る限り、ルーシーの後ろ足は既に痛みが消えて、足の運び方もいつもどおりになってきた。ただし、この3日間、痛み止めを投与してきたせいかもしれないので、今日は一日投薬ナシで、運動せずに過ごすことにした。本人は、元気8倍。10倍と言いたいところだが、暑さで2倍分が減っている(カレーかい!)
 三日間、運動を一切禁止して、歩くのも5分以内の距離。貯まりに貯まったストレスで、津波のごとき反動が来ると覚悟していたのだが、思った以上に本人の反応は少なかった。ガウガウ言いながら尻尾追いをして、和室の扉に身体をぶちあてる程度。それすらも(あ)が注意したら「ごめんなさ〜い」と謝ってくる。
 始めは「暑いから、運動もさほどしたくないのかも。」「3歳になったから、ある程度ガマンできるようになったのね」と思っていた。でも、もしかしたら、これは自分に都合の良い理屈かもしれないぞ。足は痛まないにせよ本調子でないことを知っていて「運動できなくても、しょうがないな」と受け入れるようになっているのかも。いろいろ考えすぎて、混乱してきた。
 ANDYmamaさんじゃないけど、本当に喋って教えてくれたら良いのに!
 当初は、もらった薬を全て飲み終えてから、掛かり付けの獣医さんに診察してもらうつもりだったが、だんだん不安になってきたので、診察を繰り上げようと思う。これまでに撮ったレントゲンと比較してもらって、少なくとも問題箇所を特定したい。
 ただね、ちょっと気が重いんだよね〜。
 掛かり付けのN先生には「フリスビーもボールもダメ」「股関節に良いフリスビー遊びなんてない」とキッパリ言われたからだ。特にフリスビーは、急停止・急旋回以外にも、どうしても犬がフリスビーに飛びついてしまうので良くないとのこと。4月の検診で「ルーシーも3歳になったから、これからは運動制限を考えないとダメですよ」と言われ、(あ)は一日の運動半分を歩きにしてきた。後の半分は、歩きとボール遊びに切り替えた。これだって全く問題がない訳ではない。しかし、運動を減らされてストレスを貯めることを考えると、思いっきり走る遊びも、少しはさせてやりたい。ルーシーに走る遊びを止めさせることは、股関節には良くても、精神安定剤を取り上げるようなものだから。
 どんな犬も、いずれは関節痛が出て、動きたくても動けなくなる。犬は人間と違って、運動能力を突然失うことになっても、素直に受け入れることができるらしい。だけど、その日が来るのは、遅ければ遅い方が良い。そのためには若い頃から筋力をつけて、維持しなくては。それに、走り回って疲れた時のルーシーは「あぁ〜、楽しかった。今日も働いた」と満足そうだ。ま、ヤツにとって「働くこと」は頭を使うことではなく、肉体労働だからなんだけど。そんな充実した毎日が一日でも多く続くようにするためには、運動が必要なのだ。
 その一方で、股関節の爆弾とは、長く上手く付き合わなければならない。N先生も「これからの運動は、量より質が大切です」と仰っていた。同じ走らせるのであれば、自転車引き等で同じペースで走らせる方が良いことも分かっている。でもルーシーは、それで満足するだろうか?フリスビーやボール遊びの方が100倍も嬉しいはずだ。本人が好きな運動をさせることは、運動の質に関わることではないのだろうか?
 運動量の制限が重要なことは分かっている。問題は、どの質を優先させるべきかなのだ。
 あ〜、混乱してきた。堂々巡りだ。早くN先生のところに行こう。