コントロール強化とコワイこと

 最近になって、ルーシーは、また権勢欲がムクムクと頭をもたげてきたらしく、他のワンちゃんとガウガウ言うことが多くなった。自分からケンカを売ることはなくても、売られたら買ってしまう。自分では注意しているつもりでいたが、やはり「つもり」でしかない。問題が流血事件に発展してしまった。
 先日、お気楽組のフラッシュ君と一緒にボールで遊んだ。当然相手の方が足が速い。ボールを投げてもらっても、フラッシュ君が先に追いついてしまう。フラッシュ君としては、ボールを盗ってルーシーに追いかけてもらいたい。一方のルーシーは、フラッシュ君に追いつけないことは重々分かっているので、ボールを投げる前に大幅にリードをとるようにした。ズルだけど、確実にボールを取るために、無い知恵を働かせたのだろう。
 (あ)がルーシーの近くにボールを投げたところ、フラッシュ君は、予想以上のスピードで突っ込んでいってしまった。ルーシーはボールをくわえたところで、突進してきたフラッシュ君が目に入り、ガウガウの事態になってしまった。その結果、フラッシュ君は後ろ足の付け根あたりに傷を負ってしまった。
 傷を獣医さんに診てもらったところ、噛まれた傷ではないという。毛が少なくて皮膚の薄いところに歯が当たっただけなのだと聞いた。それでもルーシーをコントロールできなかったのは、全面的にこちらのミスである。(あ)の判断ミス、コントロール・ミスだ。
 という訳で、コントロール強化に力を入れることにした。ついて歩く時に、自分より前に出たら注意して、やり直し。リードを引っ張ったり、誰かに飛びつこうとしたら、必ず注意をして、アプローチのやり直し。注意する時と褒める時は、メリハリをつける。あらかじめ「いけない」「しない」と注意をしても聞かなかった時は、ルーシーがきちんと謝るまで叱る。できた時は、高い声で褒める。今まで、なぁなぁで済ませてきたことを、ひとつひとつ丁寧に対処しようと考えた。
 ところが叱られたルーシーは、(あ)に対して、よそよそしい態度をとるようになってしまった。そのくせ、叱られたことを次の瞬間には忘れてしまう。叱るタイミングには気をつけて、ルーシーが「いけない」と言われたことをしようとしたら、その瞬間に叱っている。それなのに、ルーシーにしたら「今日のお母さんは機嫌が悪い」としか思っていないようだ。
 「今日のお母さんは機嫌が悪いから、静かにしていよう。目を見ないでおこう。近づかないでおこう。」
 なんだか、そんな態度なのだ。注意されたのにガウガウ言ったから、叱られたのに。歯を剥いたから叱られたのに。ルーシーは何が問題かが分かっていない。「なぜ叱られたのか」を深く考えようとせず、その場をなんとかやり過ごそうとばかりしている。だから、同じ事をして叱られる。それで本当に問題が解決するんだろうか?
 確かに、他のワンちゃんや飼い主さんに迷惑をかける事が少なくなるだろう。しかし、犬が飼い主の顔色を終始窺って緊張するようになったら、どうなのだろう?(あ)のやり方は、一体何が間違っているのだろうか?
 「恐怖政治」は個人的に大嫌いだ。しかしコントロール強化は至上命題。・・・どうしたもんかなぁ。

 近所の公園で不思議な木を発見↓。ルーシーは最初ビックリして飛びすさっていた。相手が木だと分かって、(あ)に促されて、ようやく隣に座って記念撮影。でも、ちょっとコワイらしい(笑)。
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