りぶらぶで踊る
私ら十把一絡げに「ドッグダンス」と呼んでますが、どうも流派がいろいろあるようでして。このイベントでのK9フリースタイル種目の運営団体は、"Heelwork to Music"を専門としているようです。ヒールワークが基本ですので、ウォーク(ウィーブ等を含む)を中心にした構成になっています。
ルーシーが習っている団体は、そこらへんが、かなりユルユルです。「ダンスとは、こうあらねばならない」なんて事は、一度たりとも聞いたこともないし、他の流派(?)に対して批判的な発言を聞いたこともありません。ルーシーが股関節形成不全であることは、習い始める前に先生に伝えていて「無理にならない動きを選べば良いから」と励まされました。実際、今回の振付はすべて(あ)が作ったものであって、先生はいろいろと言いたいことはあっただろうけど、こちらのワガママを受け入れてくれました。
基本的に、ルーシー達の先生方は「やっている本人達はもとより、見ている人も楽しませる」ことを重視していて、本来、振付の中にスタンディングやジャンプ等の大技は、ないよりは、あった方が良いと考えておられるはずです。先生達のお手本(おそらく"Musical Freestyle"ってヤツだと思う)を見れば、それはよく分かります。だからといって、ルーシーが所属団体の発表会に参加して、マイナスの評価を受けたことは一度もありません。審査する先生方は、ルーシーのダンスに大技が一切ないことを理解した上で、それを考慮に入れた上で審査して下さっています。
個々のワンちゃんが、できることをできる範囲でやれば良い。犬種も年齢も気質も体力も違うんだから、同じダンスになる訳がない。だから、ルーシーと私みたいなのでもダンスらしき田植え踊りをやっている訳でして。
まぁ、今回このイベントに参加して、いろいろと考えるところはありますが、それはさておき(笑)。二つのダンスの違いについて、見て頂こうと思います。
まずは、"Heelwork to Music"のお手本から。
そして、ルーシーの先生の先輩(Aさん)によるダンス。
ね?全然違うでしょ?
"Heelwork to Music"のダンス(上)は、3分以上が当たり前のようです。また、人間と犬との同調性を重視していて、基本的に人間と一緒に犬も同じように動くことが多いです。逆に言うと、犬と人間が別々の動きをすることが少ないです。そしてヒールワークの占める割合が80%以上で、静止技はあっても、大技、遠隔技は非常に少ないです。全体を通じて、スペースを歩き回る印象が強いです。
"Musical Freestyle"のダンス(下)は、先生のデモでも、長くて3分半くらいでしょうか?内容は、ヒールワーク、大技、静止技、遠隔技等、バラエティに富んでいて、それぞれの割合に偏りがありません。ヒールワークのウォーキングでも、人間が変則的にツーステップを踏んだり、人間と犬が必ずしも同じ動きをしません。トータルで見た同調性ということなのでしょうか?
今回のイベントの最後に、主催団体の先生(ジャッジ)から点数表をいただきました。
審査内容 得点
ルーティーンの構成 1.8
犬の動きの正確性 1.5
リングデザイン 1
ハンドラーと犬との調和 1.8
音楽との調和 1.5
合計得点 12.16
<コメント> 犬の動きに無理のないように気を遣っておられたのが素晴らしいです
→あまりにも全体的に点が低くて、他に褒めるところがなかったらしい(苦笑)。
そして「リングデザインって知ってます?」と訊かれ、ポカンとしてしまいました。リングデザインとは、演技スペースをいかに大きく使うかということで、中・大型犬の場合は70%以上を使わなければならないという規定があるそうです。その点、(あ)が全く動いていなかったことが、かなりのマイナス評価になったらしいです。あ〜、それだから他のみんなはウォーキングが多いのかぁ(疑問氷解)!やっと理解したわ(爆)。
ウッカリしてましたが、所属団体の発表会でも、演技スペースを有効に活用していたかは、評価対象に入っています。しかし、それは「内容の組み立て」の中の一項目であって、とりたてて、この点を注意されたことがありませんでした。特に私らは、それ以前のレベルだからだろうけど、それ以外に、遠隔技や静止技を入れるかどうか、また振付の内容によって、動くスペースがかなり変わってくるからだと思います。
所属団体の発表会でも、点数表をくれないかなぁ? なかなか勉強になったし、良い経験をさせてもらいました。→上がり症は、やっぱり治らず(涙)。