肝試しの成果

 ディスク大会は、会場に行くまで自分が出場するつもりじゃなかった。お金のムダだと分かっていたから。でも、4月はまた緊張する場面を予定しているし、肝試しのために出場することに。
 「気楽に構えれば良いんだよ」と言う人もいるけど、(あ)は、人前に立つのが大の苦手である。他の参加者さん達みたいに練習を積んでいるワケでもないから、良い結果なぞ期待する方がおこがましい。また、良い格好をしようとすれば絶対失敗する。だから、そんな色気は出さないことだ。そのことは重々分かっているのに、フィールドに足を踏み入れると心臓がバクバク。なんでかな〜?
 1ラウンド目、風は舞っていた。背後からボンゴ・ママさんに声をかけられる。「3つのタープの二つ目を狙って投げたら良いねん」顔を上げると、反対側のライン沿いには、なるほど3つタープが並んでいた。狙えるか?
 思わず「ムリ!」と返事。我ながら情けないが、ディスクの行方はディスクに訊かないと分からない。案の定、(あ)が投げたディスクはヘロヘロと右方向へ流れ、エッジ・アウトばかり。それでもルーシーは、場外まで追いかけてくれた。
 ディスクのフラストレーションは買い物ツアーで解消!ピーママさんのご好意でJAに行き、野菜を買いまくる。ほうれん草、小松菜、トマト、エリンギ等々、袋いっぱい買ってホクホク。やっぱり主婦のストレス解消法は、買い物やね(爆)!ホワイト・セロリなる見知らぬ野菜も売っていた。イチゴはピカピカしてたし。安いのかどうかは疑問だけど、かなり発散させてもらいました(爆)。
 2ラウンド目。当日エントリーの(あ)は、クラスの1番手。ルーシーとフィールドに入ってから、しばらくの間、MCがこれまでの成績を読み上げていた。リードを外したルーシーは、直ぐにスタートラインを超えて行こうとする。なぜか構えて待つのが好きなんだよね(笑)。片手でカラーを持って体を押さえ、もう片方で体を撫でる。しばらくすると、ルーシーが動かなくなった。顔を見たら、目を閉じてウトウト。この期に及んで、眠くなってきたらしい。
 ルーシーのネムネム顔を見て、思わず笑ってしまった。ところが、スタートラインへ行くと、眠いはずのルーシーが、伏せたまま集中した表情でこちらを見つめていた。
 笑ったおかげで、少し力が抜けたようだ。1投目は右エッジあたりへ(今でも、アウトしたかどうか分からない)。2投目はスタンスをクローズにして修正。少しマシになって、フェアウェイをキープ。3投目は正面あたりに飛んだ。
 後になって考えると、やっぱりディスクをリリースするポイントが、いつもと違っていたようだ。狙って投げようとすると、無意識にディスクを長く持ってしまう。だからリリースのポイントがずれて、右に行ってしまう。バド・ママさんが教えてくれたとおりじゃん。他の皆さんは風で苦労をされていたが、(あ)はそれ以前のレベルだから、リリース・ポイントが正しくてもゲームにならなかったと思う。周囲の皆さんがサポートして下さったのだから、それに少しでも応えたいとは思うんだけど。
 それにしても・・・
 緊張しても、何にも良いことなんかないんだよなぁ。頭では分かっちゃいるけど、いざとなったら自分の気持ちをコントロールできない。
 それに、ディスクはルーシーが好きなことだから、一瞬で集中させることができるけど、ダンスとなれば、そうはいかないだろうなぁ。ディスクの場合は、本人のやる気を抑えないといけない。一方、ダンスの舞台に上がる前は、ルーシーのモチベーションを上げて集中を高めないといけないけど、果たして、こちらにその余裕があるだろうか?