老化現象?

 土曜日は、教室。わずか1週間ほどで、初夏の陽気になった。まだまだ夏の暑さではないとはいえ、ルーシーの集中力が目に見えて落ちる。個人的には、ルーシーの集中次第で今回のダンスが成功するか、失敗するかが決まると思っている。
 一番集中が落ちるのは、疲れてきた時、苦手な技をさせられる時と比較的簡単な動作をする時。
最初の2つはまだ理解できる。疲れてきた時は、指示を出されてもボーッと立ちつくしてしまう。表情こそ「ヘッ」と笑っているが、本人はアップアップ。これは、(あ)のミス。ルーシーの疲労度を理解せずに頑張らせ過ぎたからだ。その時々の体調や気温によって疲労度は違うから、見極めは難しいけれど。
 苦手な技は自分でも苦手だと分かっているらしく、時折指示を無視する。ヒドイ時は「ゴロンとロールの代わりにターンするから、これでどうにかならんか?」などと訴えてくる。なんで、こんな時にネゴせんといかん訳? 思わず「ラァ!」と怒鳴ってしまう。これじゃ楽しいダンスになる訳がないなぁ。
 その一方で3つ目のケースは、昨年後半から出始めた気がする。ヒールで歩いている時に、よそ見をする癖がある。よそ見をする余裕なんかないはずなのに(怒)。一応ついて歩いているものの、ペット博では周囲を見回して知っている人を探していたし、授業中は、どうやら大好きなA先生の方にチラチラ視線を送っているらしい。これはかなり格好が悪い。声をかけて、こちらに集中させてきたが、苦手な技の時にも声をかけてやらなきゃいけないから、なんだかメリハリ不足。どないかならんか?
 集中が持続するスパンを伸ばせないか。そんな事を考えながら舗装道路を散歩していた時のこと。ルーシーは、(あ)の声も無視して、ニオイを嗅ぎに行こうとリードを引っ張りまくっていた。リードを引っ張った瞬間に、こちらがつまづいたら驚いて飛びすさった。
「イケそうな気がする〜♪」(もーやんさん風)
 最初こそ驚いて怖がるけれど、何かに夢中になっている時に、普段と違う動きをすることで、こちらに再度集中させることができるようだ。ただし、何回も同じ動きでは、すぐに慣れてダメだし、恐がり続けるようでは逆効果だ。ちなみに歩いている途中、側でツーステップを踏んだら、ルーシーはこちらを見るようになった。普段と違う動きが突然入ることで、その後もこちらの様子を窺う。
 で、土曜日。ルーシーの集中力がキレキレになっていたので、ツーステップを踏んでみた。ツーステップまでは良かったのだが、ルーシーをターンさせるタイミングが狂ってしまった(泣)。おまけに今まで意識してなかったけれど、どちらの足から歩き始めるのかまで分からなくなってしまったし。ツーステップを入れたシャドーもしてないし、自分の中で動きが固まっていない状態で導入したからなぁ。やっぱ付け焼き刃はあきまへんな。
 「最初、Iさん(私のこと)が、何かにつまづいたのかと思いましたよ」とA先生。事情を説明すると、笑いながら、さらにマテを強化するようにアドバイスをいただいた。
 それはともかく、我ながら自分の老化に驚いたよ。ちょっとした動きを加えるだけでも、指示のタイミング、褒めるタイミング等、すべてが狂ってしまう。狂った後の修正が難しい。シャドーからやり直さなきゃ(泣)。