ティナさんの言葉

 以前通っていた教室のN先生は「ルーシーはフードなしでもできると思うよ」と仰った。それでもルーシーに何かをさせると「ご褒美は?」という顔でこちらを見上げる。褒め言葉だけだと「な〜んだ」という顔をするし「アゥゥゥゥ(ナシかよ!)」と文句を言うこともある。先生に言わせると「そりゃ、もらえるならラッキーでしょ。何でもかんでもフードは与えないのよ」・・・そうなんだけどさ。
 ダンスの場合は一つの動作では終わらないし、こちらに集中させ続けないといけない。動機の高い犬は「次は何をするの?」と期待に満ちあふれた視線で飼い主を見上げるけど、ルーシーの本質は関西のオバチャンだから(笑)。「フードの切れ目が縁の切れ目」
「難しい(嫌いな)ことさせたんやから、良い物もらわんと割に合わんわ」てな感じ。そういう訳で焼き芋を用意したり、スペシャルなトリーツを用意をしたりと、(あ)はご機嫌取りに忙しい。
 一番の問題は(あ)自身がトリーツ依存症だということ。トリーツなしでルーシーに踊らせる、曲の最後まで自分に集中させ続ける自信がないのだ。普段とは違う環境ではなおさらだ。自分自身の踊りや指示の出し方にも自信がないのに、これ以上不安要素を抱えてはステージに立つことさえ難しい。
 前回の競技会では、演技の直前、見せ金ならぬ「見せおやつ」として用意した焼き芋をグッと握りしめながら、自分に「落ち着け!」と言いきかせた。一番信用できないものは、他ならぬ(あ)自身かも。トホホ〜

そんなことはさておき:::
 Crufts 2009で二冠を獲得したTina HumphreyさんとChandiちゃんの昔の動画を見つけた。

↑2005年にCanine Freestyle部門でティナさんとチャンディちゃんが披露したルーティン。

で、動画に寄せられたコメントに対するティナさんの言葉↓

(前略)
 私がトレーニング中どんなトリーツをチャンディに使っているかですが、実は全く使用していません。チャンディは、私と同じくらい一緒にトレーニングをしたいと思っているからです。私はチャンディを褒め、拍手し、どれほどチャンディを誇らしく思っているかを伝え、そしてチャンディは持っている力全てを見せてくれます。
 チャンディは、食べ物のご褒美を目的にトレーニングをしている訳ではありません。そう考えること自体が、彼女の理解や能力を過小評価していることになります。皆さんからは、私達には真の意味でのパートナーシップがあると嬉しい言葉を聞いています。私達が一緒に踊っている様子にそれが表れていることは、本当に嬉しいことです。
 一般的に動物は――この場合は犬になりますが――多くの人間が考えるより、もっと多くのことができます。子供に対して話しかけ、いろんな物を見せることで彼らが学ぶように、犬には(またはどんな他の動物にでも)多くのことを教えることができるし、学ぶ能力があります。
 私の目がその可能性を見つけることができ、チャンディの中にこれほど素晴らしいパートナーを見いだせたことは本当に喜ばしいことです。一緒にいられる時間を与えて下さった神様に毎日感謝しています。(後略)

はぁぁぁ〜(タメイキ)、
普段から使ってないのか〜!演技は4分を越えるルーティンもあるのに。確かに本番でもトリーツは隠し持ってないみたい(爆)。
普段からトリーツを使うからダメなのかなぁ?それがルーシーのモチベーションにムラが生まれる原因なのかなぁ?でも、よしんばルーシーは踊れたとしても、(あ)は禁断症状に耐えられるのか(爆)?


↑2009年に披露したFreestyleのルーティン。この大会でHTMとともに優勝を収めた。実は、当ブログで紹介するのは既に3度目(笑)だけど、ハンドラー(ティナさん)の様子がより良く分かる動画を見つけたので、しつこくご紹介。