ニューフェイス

 ルーシーを迎えて5年。F公園に出入りするようになった頃に知り合ったワンコ達も高齢になり、中には虹の橋を渡った子もいる。
 F公園で知り合ったワンちゃんと飼い主さんは、皆、深い愛情を持って互いに寄り添っている。大切な家族を失った飼い主さん達には、公園に足を運ぶ理由がなくなるから、お目にかかれない人もいる。「どうしておられるだろう?」と思いつつ、こちらから訪ねていくこともできずにいる。
 そうこうしているうちに、新しいペットを迎えられて、また笑顔で公園を訪れ、挨拶して下さる方も出てきた。面白いことに、亡くなったワンちゃんと同じ犬種であるケースが圧倒的に多い。これまでゴールデンを飼ってらした方はゴールデンを、ラブを飼ってらした方はラブを。皆さん、ピカピカの笑顔を見せながら、開口一番「やっぱり寂しくてねぇ〜」。中には、犬種だけでなく、毛色も同じの子が欲しいからと、遠方のブリーダーさんまで出向いてニューフェイスを迎えられたという方も。「血はつながってなくても、前の子の事も思い出せるから」と飼い主さん。
 「ペットを亡くした悲しみは、新しいペットを飼うことでしか埋められないのよ」と仰った飼い主さんもおられた。そういうものかもしれないなぁ。自分がいつかそういう日を迎えることは、なかなか想像できないのだけれど。
 犬の側から考えたら、これほど心強い飼い主はいないだろうと思う。きっと、きっと大切にされて、愛情いっぱいの生活が送れるだろうから。

バーニーズ(♂4ヶ月)アイク君はゴルビー君のご家族に迎えられた。モコモコのフワフワで、後ろから見たらアフロみたい(爆)。「悩んで悩んで1年半かかりました」「お父さんが寂しいって言うもんで」と飼い主さん。やっぱり笑顔がピカピカだった。マルチーズのさくらちゃんは、以前は妹分だったけど、今では良いお姉ちゃんになっている模様。

 アイク君のご家族には、またニューフェイスを迎える予定だそうだ。ちなみに人間だけどね(笑)。