ハラペコ・ルーシー

 昨日は、緩んだタガを絞めるべく、ルーシーを晩ご飯ナシおよび無視の刑に処した。普段なら散歩や食事以外でも、排泄と歯磨きの後にリビングで遊んだり、マッサージをしたりと、ふれあう時間をとっている。それすらもナシで、散歩の後は水を与えて玄関先のサークルから出さなかった。途中、鼻を鳴らしたり、ガサガサとサークルの中で物音を立てたりしてアピールをしていたけれど、こちらは無視して2階で就寝。ルーシーは夜中に何回か起きてワンワンと要求吠え。
 夜中に要求吠えをするのは、100%(た)に責任がある。酔っぱらって帰宅した(た)は寂しくなるらしく、たびたび寝ているルーシーをサークルやクレートから出してしまう。そのうちルーシーは、夜中に帰宅した(た)が自分をサークルから出すのが当たり前と考え、夜中に要求吠えをするようになってしまった。(あ)はこれまでも何回ともなく(た)に忠告し、何回も止めるように頼んでいるけれど、改善努力をする気配がない。それどころか、ルーシーがワンワン言い出す前にと、サークルから出す有り様だ。
 昨日は(た)が泊まりがけの出張。要求吠えするかもしれないと分かっていたから、雨戸や窓を全部閉めて就寝。
 1回目は(あ)が就寝して約1時間後。部屋の中から注意するだけにした。続いて3時、5時。完全に無視した。1回はやるだろうと想定していたけど、何回も吠えるとは思わなかったなぁ。お腹が減って目が覚めちゃったのかもしれないが、かなり迷惑だ。
 それでもハラペコは可哀想だと、必要ないのに6時に起床。要求吠えで度々起こされて、こっちは最悪の気分だ。洗面所で顔を洗っていると、玄関先から妙な音がする。ゴロゴロというか、ギュルギュルというか。配水管の音かと思ったが、妙にこもっている。そっと覗いてみると、ルーシーはヘソ天で寝ている。寝言にしちゃ妙な音だなぁ。しばらくすると、また音が聞こえた。そっと近づくと、ルーシーのお腹あたりから音がする。ヤツはまだグーグー寝ていた。
 犬でも空腹だとお腹が鳴るのか?!
 あ・・・。
 そうか、アイツ胃酸過多だった!(爆)
 お腹が空っぽの状態が続くと、胃液で胃壁が荒れてしまう。急いでフードを用意して、そのまま散歩に出る。
 アテンションをとり、小さなことでも指示に従えば、褒めてフードを与える。褒めて褒めて褒めまくる。「褒められることが嬉しい」「ニオイ嗅ぎよりも、褒められて美味しいものをもらおう」「相手に褒められることをしよう」と思わせることが大事だ。食事一回分のフードをすべて使い切るほど、簡単な指示を出し続け、ルーシーが従ったら褒め続け、フードを与え続けた。
 帰宅後「ルーシー、言わないよ」と声をかけてから拭く。鼻面に皺を寄せそうになった瞬間に「ルーシー、ノー。」「そんなんしたら、また、ご飯抜きだよ」と声をかける。すると、ルーシーは「アゥ」と小さな声を出し、頭を(あ)の体にくっつけた。「ご飯抜き」という言葉を覚えたらしい(爆)。
おそらく、こちらに見えないところで、声を出さないようにしながら、マズルにシワを寄せているんだろうが、ルーシーなりに一生懸命耐えていた。
 権勢欲の現れなのか?そこは、正直なところ、よく分からない。ルーシーは唸ることがいけないことを理解しているのに、自分で止めることができない。かといって、ニオイ嗅ぎや足ふきなど、一見関連性のない小さなことを見逃し続けていると、ルーシーという犬は、5歳になった今でも、こちらのコントロールから逃れようとする。まだ下剋上のチャンスを狙っている。
 単に飼い主のコントロールから逃れるだけなら良いが、他のワンちゃんや人に対して傍若無人な態度に出るのはトラブルの素だ。「人間とは違う動物なのだから」と割り切れる部分と、そうではない部分がある。ルーシーには、その区別はつかない。飼い主が区別して、ルーシーにダメなことは止めさせないといけない。止めさせるにはコントロールしないといけない。結局、どうしたって、そこに戻ってきてしまう。
 それでも、今日のルーシーは(あ)の顔を探るように見ていた。「お母さんの機嫌は直ったのかな?」問題はお母さんの機嫌じゃないんだけど、ルーシーが、こちらに昨日より神経を向けていることを考えたら、前進と考えて良いのかな?
 でも...こういうのって、私ホントに苦手やわ〜(涙)。