進歩のない我ら

『もし、貴方(ハンドラー)が犬にフセを指示したのに犬がオスワリをしたら、どうしますか?』

(あ)は依然むちうち大行進中だ(笑)。例の本で興味のあるところだけを拾い読みしていると、自分とルーシーに当てはまることが多い。アイタタタを通り越して笑ってしまう。

さて、先の質問だけど、ここでハンドラーがとる選択肢は4つある そうだ。
1 「残念!」などと言うことで、その行動が違うことを示す。その上で、もう一度フセの指示を出して犬にトライさせ、犬が指示どおりに伏せたら、ご褒美を与える。
2 単に「残念!」などと言うだけ。最初のトライで正解がでなければ、ご褒美は与えない。
3 「残念!」などと言うことで、その行動が違うことを示す。その上で、フードなどを使ってフセさせる。ただし、ご褒美は与えない。最初の指示で正解がでなければ、ご褒美は与えない。
4 クリッカーを鳴らすことなく、また食べ物や褒め言葉などのご褒美を与えないだけでなく、マチガイであることすら言わず、単に相手が正解を出すのを待つ。正解が出たら、しばらく時間をおいて、もう一度トライさせる。

念のため書いておくけれど、これらすべての方法にマチガイはない。それぞれに異なる利点・欠点がある。犬に合わせて選べば良いのだという。

実を言うと、(あ)が実際にやっている方法と、やりたい方法は違う実際にやっている方法は1で、やりたい方法は4である。ルーシーが失敗すると、実際には「違うよ」と言って、もう一度トライさせて成功したら、ご褒美を与えているけれど、本心では、ルーシーには自分で考えさせて正解を出させたいのだ。

ところが、ルーシーという犬。全く考える気がない(爆)。トレーニングに対する動機が低い(ストライキを起こすヤツだからね)。ハンドラーとしては、まず、ルーシーのモチベーションを維持し続けなければならない。だから1を選ばざるを得ないのだ。

 たとえば、ルーシーが間違ったとして、(あ)が単に「違うよ」と言っただけだとする。ルーシーは途端に慌てて「アレですか?コレですか?」と、自分の得意なことを(それも全部マチガイの動作を)見せる。アウアウとうるさいので、こちらが「だから『フセ』だって!」と重ねて注意しても、ルーシーの耳には入らない。結局、次に指示を与える前に「落ち着け!」と手で体を制止してやらないとダメだ。つまりトレーニング以前の問題(爆)。

 ちなみに1は、比較的初心者向けらしい。やり直させれば、大抵の場合、犬は正解を出せる。犬は簡単にご褒美がもらえる。犬にとっては、チャンスは1回限りではないので、プレッシャーなしにトレーニングができる。ただし難点はある。犬にとっては、1回間違ったとしても、ご褒美が出てくるのが遅くなるだけの話なので、「次は正解を出そう」とあまり意識しない。フセ、オスワリだけでなく、さらに多くの指示を区別させるようになると、この問題が表面化する。ビシ!アイタタタ・・・。

これに対して4は、モチベーションの高い犬に適したやり方らしい。ハンドラーが声で褒めれば「君がやっている動作は正しい」と伝えることになり、黙っていれば「ダメダメ、ご褒美はもらえないよ」ということになる。作者曰く「これらすべてを試して、自分と犬に一番合ったコミュニケーションの方法を採れば良い」。

そうなんだけどね〜。ウチの場合は消去法で1になっちゃうんだよなぁ。だから進歩がないんだわ〜。

確かに、この本にも「人間が考えている以上に、犬が間違うことなく自分で考えて正解を導き出すことは、ずっとずっと難しい。犬は指示を出されると、大抵はオスワリなど、これまで一番強化されてきた動作か一番最近覚えた動作をして見せる。」って書いてあったけど。

どうにかならんもんかいな〜?