惜別


 ルーシーのお友達、バーニーズのマロ君が先月末に虹の橋を渡ったそうだ。ルーシーより少し年上の7歳。人が大好き、犬が大好き。そして(あ)のウェストポーチが大好きだった。ルーシー達と一緒に大きな体(といっても、F公園のバーニーズの中では一番小柄の30キロ台)を揺らして走る姿は、とても嬉しそうで無邪気で、犬の良いところを凝縮したような子だった。
 犬種の特性で夏の暑さには極端に弱く、遊び場所で姿を見ることはなかった。マロ君が遊び場所に来るようになると「あぁ、冬が近いのね」と思ったものだ。
 後年は病院通いが続いた。足が痛むらしく、谷底にある遊び場所に自分の足で来ることは少なくなった。ご家族は(あ)が見たこともないような大きなキャリーを購入して、今年の夏のはじめに2人がかりでキャリーを押しながら遊び場所へ足を運んでくれた。キャリーに乗ったままのマロ君のことは、ルーシーには理解できなかったけれど、それでもお友達に会えるのは嬉しかったようだ。「遊ぼうよ」と吠えて誘っていた。思えば、あれが最後に会えた日だった。優しいご家族に見守られ、最後まで献身的なケアを受けていた。
 マロ君、こちらは元日にマロ君の大好きな雪が積もったよ。今年の冬は雪が多いみたい。あっちに行くのが少し早すぎたかもよ。でも、マロ君はゴルビー君やラビ君と一緒だから寂しくないよね。
 今度会える時には、私はウェストポーチを忘れないようにしないとね。また、みんなでワイワイ楽しく遊ぼうね。それまで待っていて。

ゴルビー君とマロ君↓