療法食のメーカーに物申す!

 ルーシーの療法食はH社の低アレルゲン食。ルーシー自身が特定の何かに対するアレルギーではなさそうなんだけど、今回の症状だけを見るとアレルギー症状(下痢P+嘔吐)ということで、これを食べることになった。
 切り替えにあたり、こちらには全く療法食の知識がないので、かかりつけの獣医さんの説明を受けた。「アレルギーの子は、体内にタンパク質が入ると、それが引き金になってアレルギー症状を起こす」らしく、ルーシーの療養食は「タンパク質を加水分解して、体内に入ってもタンパク質と認識されないレベルまで小さく分解している」とのこと。また、通常のドッグフードには、穀類などをつなぎに使っているケースが多いのだが、こちらは「高消化性のポテト」を使っているとのこと。炎症を抑える成分や、なんとか脂肪酸やビタミンなんかも入っているそうな。
 ふ〜〜む、テクノロジーやなぁ。
 で、タンパク質は何の肉なんでしょうか?
 「チキンです」
 え〜〜?!鶏肉アレルギーの子もいるのに?!
 加水分解してタンパク質とは認識されないにしろ、なぜに敢えて鶏肉なの?!まぁ、鹿肉や馬肉とかだったら、原材料を安定供給できないかもしれないけどさ。メーカー側は「どうせ加水分解しちゃうから肉なら何でも一緒」と、調達し易い安い材料を選んだんだろうけど。・・・皆さん、抵抗なく購入されてるんですかね?
 メーカーのサイトを見ていると、まぁ、いろんな種類の療法食があるんですな。驚いた。実はルーシーが食べているものより、さらにアレルゲンを減らしたものもあるらしい。でもやっぱり材料はチキン(涙)。
 こちらの不安をよそに、ルーシーの食いつきは最初から激しかった(爆)。はじめは療法食をお湯でふやかして、何回かに分けて与えた。切り替え当初、No.2(大)は少々柔らかかったが、そのうち少しずつ良くなってきた。
 ただ、少々気になることがある。快便だった頃のルーシーは、散歩の度にNo.2をしていたのに、療法食にしてから1日1回ということもある。No.2の量も少な目。今では野菜やリンゴ、オカラも与えてないから、量が減ったのかもしれないけど。ドッグフード自体の色が黒いので、消化されているのかどうかも良く分からない。今は、せいぜい固さを見て判断するしかない。
 今のルーシーに療法食を与えざるを得ないのは理解できる。だけど根本的なところが分からないから、少々不安である。本当に何かのアレルギーでアレルギー症状を呈したのか?それともルーシーのアレルギー症状は一時的なもので、他に原因があるのか?
 今日の夕方、あるお友達に久しぶりに出会った。この子はアレルギーが皮膚に出るタイプ。長年病院にかかっているけれど、やはりアレルギーの原因は突き止められない。食物のアレルゲンは調査済みで、肉の項目はほとんどアウトだったらしい。「でも皮膚の方は、おそらく食べ物ではなくて、環境に関するものだろうけど・・・」と仰る。実際、アレルギーは原因を突き止められるケースの方が少ないからなぁ。ルーシーの療法食のことを話したら、飼い主さんはとても親身になって話してくれた。
 「ウチのは、R社のスキンサポートなんだけど、これも加水分解したチキンだったわ(笑)」
 やっぱりそうでしたか?でも食べてみて大丈夫なんですよね?
 「でもね〜、これが生産中止になるらしいの」
 え〜〜!?そりゃ大変じゃないですか!せっかく体に合うフードがあったのに。
 「今度はU社の療法食に切り替えることになりそう。一応サンプルを先生にいただいたの」「R社のはチキンだったけど、U社のはナマズらしいの」「ウチの子は、ナマズは大丈夫らしいから、まぁ良いかと思ってるんだけど」。
 むむむ〜、この際、チキンごときで文句を言ったらバチがあたるかも。
 加水分解してアレルギーを引き起こさなければ、それで良い。だけど、いきなり生産中止はいかがなものか。ステロイドは頻繁に投与できないし、そういう意味で療法食に頼っている子も多いのだ。メーカーの都合で生産中止になったら、彼らは何に頼ったら良いんだろうか?
 実際、今回のことで(あ)はかなり動揺してしまった。いや今も動揺し続けていると言って良いだろう。おそらくペットをアレルギーと診断された飼い主さんは、皆、同じ思いをされただろう。アレルギーはなくならない。症状が出ないように一生付き合っていくしかない。
 療法食は単に犬に安全な食事を与えるだけではない。獣医にとっては治療方法の一部だろうし、飼い主にとっても心の拠りどころなのだから。メーカーさん、そこんとこ考えてくださいよ。