アレルギーと療法食 1

 昨日は狂犬病の注射と経過確認のため動物病院へ。低アレルゲンの療法食に切り替えて約2ヶ月。
 切り替え後、便は正常の固さに変わった。ところが体重がなかなか増えない。フード(ドライタイプ)のパッケージに記載されている規定量を、ルーシーの目標体重である13キロに合わせて割り出したんだけど。ちなみに、これは、軟便→下痢→嘔吐→絶食のおかげで12キロまで体重が落ちた後であり、一定の期間ではあるけれど幾分運動も制限していたから、体重は増えて当然のはずだった。
 本犬は、軟便・下痢・嘔吐の間さえも大して日常生活のスタイルが変わらなかった。困ったことに、食欲5割増に加え、身軽になったせいか走りたがる^^;。1ヶ月前から筋力アップの運動量を少しずつ増やして、それに合わせてフードの量を若干増やした。
 ルーシーが食べている療法食は色が黒い。普通食のフードはベージュだったので、固さ以外には、便の色と手触りで確かめられた。特に色は消化液の分泌状況を示すもので、一時のルーシーのように内臓に疑いがある(今はクリア)犬には、重要な手がかりとなる。それなのに元から黒いから、きちんと消化・吸収されているのかどうかが分からない。
先生は「まぁ、体重は12.7キロまで増えているから、消化・吸収されているでしょう」。通常、犬の便が黒っぽいのは膵液の作用によるものだとか。
 「固さも大切ですが、出てきたものが、フードをふやかして団子にしたみたいでは消化されているとは言えませんね」一回一回手触りがチェックのポイントということらしい。
 前回クリアされなかった肝臓関連の数値について、フィラリア検査と一緒に見てもらうことにした。

(肝臓関連の数値)
           前回→今回
ALT(アラニンアミノT) 148→25
AST (アスパラギン酸アミノT)272→10

 両方とも驚くほど減っていた。正常値の範囲ということで、ひと安心―――と思ったら、

 「これで、やはり原因はアレルギーということになりますね」
 そうなると、やっぱり療法食を続けないといけないのかしら?
 ルーシーのアレルギー症状は一時的なものではないのかしら?
 普通食のフードに切り替えられる可能性はないのかしら?
 先生は、当初の指示どおり残る1ヶ月も療法食を続けることを言い含めた上で、
 「まぁ、健康体のワンちゃんだって療法食を食べても問題がない訳で」と仰る。確かにそうなんだけど、やっぱり療法食は高い。いずれは何らかの療法食のお世話になるだろうけど、それまでは、できれば普通食を与えたい。
 「新しいものは、ひとつひとつ与えてみないと分からないんですよ。だから(与えた物が体に合わなくて)下痢や嘔吐するような場合には、また血液検査からやり直して療法食に戻して、ということになります。」
「それでも『やっぱり普通食』というのであれば、タンパク質の種類を普段あまり口にしないもので摂るように考えた方が良いでしょうね。普通食のタンパク源は、チキンとラムが多いですから、これらではなくてナマズであるとか、サーモンであるとか。いずれにしても、切り替えるなら、候補の普通食をひとつずつ与えてみないと分かりませんから、この1ヶ月で(候補を)調べてみられることですね。」中には、製品としては存在していても、実際の流通量が少ないものもあるから、確実に入手できることも確認するように注意された。
 ルーシーは、約6年の生涯で、この世にはドッグフード以外にも美味しいものが存在していることを知ってしまった。そのせいか、療法食に変えてから、知り合いの飼い主さんにおやつを、今まで以上に執拗にせびるようになった。飼い主さんの前で一応おすわりはしているけれど、おやつが出てこないとなるとズイズイとにじり寄る。ほとんどカツアゲみたいなので、こちらは、いちいち追い払わなければならない。ある時は、(あ)が追い払うと、反抗して歯を剥こうとした(もちろん、(あ)はしばいたけどね)。それくらい食への執着は強くなった。少しでも食べられる物のバラエティを増やしてやりたい。そう思うのは、欲張りすぎかな?
 明言された訳ではないけれど、先生は3ヶ月の試用(治療?)期間後も療法食を続ける方を勧めたいみたいだった。療法食が体に合っているのであれば、それを続ければ、飼い主が悩む必要もないということも考えられておられるのだろう。
 お友達のワンコは、新しい療法食を選ぶのに、2種類をトライしたそうだ。両方共アレルギー対応の療法食なのに、一方は24時間を経たない間にアレルギー症状を発症し、もう一方は問題なく食べられたそうだ。療法食といえども、個々のワンちゃんについて体質に合うものを見つけるには、実際に与えてみないと分からない。とりあえず、ルーシーの場合は、今の療法食で問題がないとすれば、体質に合ったものを見つけられただけラッキーと思わなきゃいけないのだろうか?
 そんなことを考えながら帰宅した。(続く)