アレルギーと療法食 3

 「話を聞く限りは(下痢止めの)注射するほどではなさそうですね。お薬を出しましょう」と動物病院の先生。
 アレルギー体質のおかげで、狂犬病ワクチンが引き金となって下痢・嘔吐。今までワクチンは平気だったのに。食べ物が引き起こすアレルギー症状とワクチンが引き金のアレルギー症状。食べ物が絡む場合は、それを食べるのを止めて、症状を緩和する薬なり注射なりを受けさせる。でも、ワクチンは体内に入っちゃってるからなぁ。症状を緩和するしか方法がないのかしら?
 指示どおり下痢止めと一緒に療法食を与えたら、1時間もしないうちに下痢P。検査や診察を受けた訳じゃないからしかたないか。便を見ると、薄い粘膜みたいなものも一緒に出ていた。こりゃ腸壁が荒れてるなぁ。薬も一緒に出ちゃったかも。先生は療法食自体が刺激になることはないと言っていたけど、胃腸が「何が来ても、今は受け入れできません」てな状態だったら、やっぱりお腹は下る訳で。
 安静にして夕食まで絶食。ルーシーの血縁、れいちゃんのお姉さんが、おかゆを勧めてくれたのを思い出し、夕食に作ってやることに。再び療法食を与えても、腸壁が荒れた状態では、同じことが起こりそうな気がしたから。
 牛スジのスープ(実は入ってない)で冷ごはんをコトコト煮る。グルコサミンはナシ。具がないのが寂しいけれど、人間様でも食べられそうな代物だぞ。なかなか美味しそうではないか。
 器に入れて「ほら、特製牛スジの(ニオイのする)おかゆだよ。どうぞ召し上がれ」と差し出す。
 ルーシーはフンフンとニオイを嗅いだ後、
「何コレ?」と、こちらを胡散臭そうな目で見る。実が入っていないと抗議しているのか?
あ〜、そうだった。ルーシーは、お米のありがたさが分からないヤツなのだ。
 子犬の頃、炊きたてのごはんを与えたら、全く食べなかったもんなぁ。
 本犬に責任はないけど、一日振り回され、おまけに特製おかゆにケチをつけられたため、思わず一瞬ムカッときて
「ルーシー、あのね。これはお米といって、お百姓さんが88もの手間をかけて・・・」と説教し始めたら、本犬は、熱弁を奮う(あ)を無視して
 「この際、食べられる物なら、なんでも良いわ」とムシャムシャ。
 ・・・あ、そ。
 数秒で完食。本犬は
「終わっちゃいましたけど?」と、こちらを見る。
 ・・・食欲8割増(´・ω・`)
 さらにリビングに置いてあったコングを見つけては
「何か忘れちゃいませんか?」と何回もアピール。最後には、マットやキルトを掘りまくった挙句に、チラリとこちらの顔色を盗み見る。何をしても食べ物が出ないと理解すると、自分からクレートに入ってフテ寝。
 お腹の調子が悪いからといって、食欲が全く減退しない。つくづく不思議。
 尻尾追いといい、本犬にとって自分の体は胃までで、そこから後ろは別の生き物なんだろうか?
 それでも、おかゆが良かったのか下痢が収まった。やれやれ。
 と思ったら、今度はNo.1(小)が長い。水分が多いから、しょうがないか。そして、いきなり便秘(笑)。おかゆ3食で、No.2(大)がうずらの卵大1ヶって。胃腸が、栄養をとろうと粘っていたらしい。
 それでも一気に変えないで、少しずつ療法食に切り替えていこう。焦りは禁物と自分に言い聞かせている。