ペットに関する行政・司法に関する新しい動き。状況も措置もさまざまだけど、誰かや何かに義務付けられないといけない状況って、どうなのかなぁと思う。

 中国の富裕層拡大の兆候のひとつとして、上海市は今月ペットの数を制御するため、『1匹っこ政策』を確立した。野良犬の数が増加し、一世帯あたりの犬の数を1匹と制限し、登録することを義務付けることになった。
 中国のテレビによると上海市でペットとなっている犬、推定80万匹のうち登録されているのは25%を下回るという。人々に自分のペットの登録を促すため、許可料金を下げることにし、今では、彼らが居住する市の場所や郊外の地域により46ドル~300ドルになっている。
 「これで犬の登録許可を得る飼い主は増えるでしょう」と、上海小動物保護協会のディレクターは語る。
 新しい規制では、犬の虐待や遺棄を禁止し、収容された野良犬の人道的な取り扱いを義務付け、ブルドッグマスチフロットワイラージャーマンシェパード等の特定犬種の飼育を禁じている。
 すでに登録済みの犬を1匹以上飼っている世帯については、そのまま飼育することが許されているが、未登録の犬を多頭飼いしている場合には、登録できる犬は1匹に限られる。
 ・・・ということは、2匹目からはどうなるワケ?
 また、公共の場においては犬にリードをつけること、また飼い主は自分の犬の糞を片付けることを、初めて法律によって義務付けることになった。法律違反に対しては768~7680ドルの罰金が課せられる。この法律は、犬の飼い主のマナー向上に加え、法的な義務を明文化することを目的としているという。
 北京市はペットとしての犬を全面的に禁止し、中国国内にあるその他の大都市でも同様のペットに関する規制が設けられている。
 ロサンジェルス市では、市議が「デザイナー・ペット」に対する需要を減らすため、商業目的で繁殖された犬、猫、ウサギの販売禁止を提案している。市議は、世間の目がパピーミルなどに対して向けられるようになっている昨今、犬や猫の繁殖を行うミルやペットショップを規制するように提案を出したという。
 ロサンジェルス市では、2010年5月以来、2万匹を超える犬や猫を安楽死処分しているという。この提案により無責任なブリーダーの数を減らせたら良いが、犬の販売が単に闇の商売になるのではないかとも語っている。これに対して、全米ブリーダー協会は「この提案では、ブリーダーのブラック・マーケットを作るだけだ。市議が言っているのは、USDAの調査と規制を受けたケンネル出身の動物が、ペットショップで販売できない。そうすると、多くのペットショップが廃業することになるだろう」市議は、市の保護団体からの動物引き取りを進めるように、ペットストアが店内のスペースにケージを置けないか調査を行うように、アニマルサービスの担当者に依頼している。
 ニュージャージーでは、DVの保護対象をペットにまで拡大した法律の制定が勧められている。この法律が制定すると、虐待者から保護すべく接近禁止命令がペットにも適用されることになり、ペットを法的保護に加え、裁判官の判断により、虐待の危険がある家からペットを引き離すことができるようになる。米国内の21州では同様の法律があるという。
 フロリダ州パームビーチ郡では、飼い主がペットをその場で見守らない時に、ペットを係留することを禁止している。条例では、屋外に小屋を置く場合、最低100平方フィートのスペースを設け、また多頭飼いの場合には1匹について50平方フィートのスペースを設けることを義務付けている。また、この法律では、ペットストアに対する規制を強化し、残虐行為を違法であると定めている。