なぜかセミナー参加 1

 滋賀で行われたセミナーに参加。会場に着くなり「エライところに来ちまったなぁ」と激しく後悔。場違い過ぎて身の置きどころがなくタープから出られない。HPには「ディスクドッグを始めたばかり・・・」もOK、犬づくりの相談にも乗ってくれるとあったけど、周囲はディスクのフリースタイラー(それも上級者)ばかり。若いワンコもいたけれど人間が違うもん(;_;)。ミーハーな(た)の口車に乗ってしまった自分の浅はかさに歯噛みする。
 セミナーは、それぞれのペアが「自分達にできること」を先生たちの前で披露して、アドバイスを受けるところからスタート。フリースタイルのペアは、それぞれのフリーのプログラムや技を披露していた。「肩や肘の関節はどうなってるの?」と訊きたくなるようなスローを見せたり、犬がダイナミックな動きを見せたり。個人的にフリーの演技で面白かったのは、ロングとショートの魅力の見せ方、使い分けかな。
 ロングでは、人間の「肩&肘どうなってるのスロー」「一体どこから投げたのスロー」(正式名称が分からない 笑)と犬のダイナミックなジャンピングキャッチを見せる。一方、ショートでは、人間と犬が近い距離で、フリップキャッチなどの「フツーとは一味違うキャッチ」や人犬一体のアクロバティックなスロー&キャッチを見せる。

(注):人間の足の上に犬を載せる技は、非常に高度なコントロールが必要だし、信頼関係がないと成立しない技です。しかし、残念ながらWCF○では「危険行為」とされているようです。
 フリーのプログラムは、ロングもショートも入れたバランスのとれた構成だった。個人的な印象では、ロングは確実にポイントを獲るためのものでスロー以外には大きな違いはない。だから多くのペアのshowcaseはショートの部分に見えた。showcaseは「自分の犬には、こんなスゴイことができるんだよ」と披露する見せ場であり、それこそがフリーの真髄なんだそうだ。(あ)には全部スゴイと思えたんだけどね(*´σ-`)。
 スタート時には手元にディスクが10枚。例えば、ロングではフィールドいっぱいに投げて犬を走らせる。次にショート。で、次のロングで犬が走っている間にディスクを何枚か回収するから、ショートは通常3〜4枚のディスクで、自分の犬が持つ最大の魅力を見せることになる。皆さんは慎重にタイミングを取りながら技を見せていた。ショートはアクロバティックな技が多いから、人間も犬も落ち着いてアクションに入らないと危険だ。そこの切り替えについては、犬もよく心得ていて指示に集中し素直に従う。ルーシーみたいに「自分が走れないディスクはディスクじゃない!」と拒否るような不届き者では考えられない←比べること自体が恐れ多いわ(笑)
 それでも、先生からは厳しいゲキが飛ぶ。
 ひぇぇぇ〜、怖ぇぇ〜。
 (あ)は、自分達がディスク初心者であること、ディスクのフリースタイルは無理であろうことを、あらかじめ申告していた。自分では「ヘロヘロ・スローをなんとかして、ルーシーにディスクを離させるよう、アドバイスを受けること。そして、ルーシーがディスクではワガママが通ると思っているところを改善できたら良いなぁ」と思っていた。順番が近づいてディスクを用意していると、横から(た)が「ダンスもしたら?」と言い出す。
 自分では何もしないくせにヽ(`Д´)ノ。
 こっちは2ヶ月近くルーティンを踊ってないんだよ。
 葛藤しまくった結果、ダンスを踊ることに(;´д`)。恥をかくならトコトンが良いと自分を納得させる。ルーシーのディスクに対する態度と、ダンスに対する態度は違う。そこを見ていただこうと思ったからだ。

 ところが、急遽踊ることになって緊張でガチガチ。ダンスの途中で頭が真っ白。振付がブッ飛んでしまい、焦りのあまり指示が遅れ、ムーヴに入るタイミングまで狂う。比較的得意なはずのサイドステップも実際の振付以上に長くなり、ルーシーは「?」という表情を見せ、アテンションが崩れてポジションが狂った。こちらの緊張が伝わってラージサークルも小さくなってしまった。結局立て直すヒマがなく音楽とズレてしまい散々な出来。
 なんてこったい!(;O;)
 先生より「アナタがルーシーに合わせてしまっている」。本来、ルーシーが(あ)に合わせなければいけないのに、(あ)がルーシーに合わせてしまっているという。ルーシーは指示されたムーヴは行っていたけれど、ハンドラーにコントロールされているように見えなかったとのこと。振付がぶっ飛んだことで今回は「先走り」がなかったけれど、それでもコントロール不足は明らかだったようだ。
 そうか〜、ディスクは分かっていたけどダンスもダメか〜Σ(゚д゚lll)ガーン
 これについて具体的なムーヴ指示の方法についてアドバイスが出された。先生独自の表現『アホになってるよ』。
 (あ)の理解では(間違っているかもしれないけど 笑)、犬に特定のアクションを起こさせる場合には、犬と人間の間に双方向のコミュニケーションが必要ということらしい。人間が一方向で犬にコマンドを伝えるだけでは、犬が焦ってアクションに入ってしまう。ルーシーの「先走り」も、それが一つの原因だとか。
 これまでのことを振り返ってみると反省点は多い。
 自分の主導権を死守しようとするルーシーに対して、こちらの指示に従うことに自分にもメリットがあると理解させるためには、できるだけ成功を積み重ねて失敗させないようにする必要があった。それも早急に。その過程で、誤解が原因の失敗は避けたかった。確実に成功させてトリーツや褒め言葉がもらえるようにしたかった。だからコマンドの数はやたらと多い。ただ回るだけのアクションでも、右方向と左方向で別のコマンド。お手・おかわりでも2種類のコマンド。ルーシーには誤解がないようにと考えてのことだったけれど、その一方では、ルーシーに自分で考えるヒマを与えなかった。ルーシーもイマドキの小学生のように「考えるのはメンドクサイ。早く正解を教えてよ」という態度だし(笑)。
 そのことが、自分で考えない方向へとルーシーを導いていたのだろう。だから、自分が考えないといけない局面になると、頭がパンクしてアウアウ言いながら走りまわったりするんだろうな。
 良かれと思ってのことだけど、自分がやったことが、ルーシーの精神的な成長を妨げていたのだと思うと辛い。また、実際のところ、6年で身につけてしまった癖を直すことはできるんだろうか?
 先生が「そこが貴女の限界なのよ」。そうだなぁと思う。「そこを超えられたら、次のレベルへ行ける。だから貴女次第です」そう言われると途端に逃げ出したくなっちゃった(笑)。<続く>