練習場で

 ダンスを練習しようと出かけたところ、芝生は中学生でいっぱい。どうやら遠足で来られて、芝生の上でお昼休憩中だったようだ。ルーシー地方では、中学生はブレザーが主流なので、詰襟にセーラー服というのは珍しい。ルーシーを連れて芝生を歩くと、多くの生徒さん達が自発的に挨拶をしてくれた。訊けば「北の方・・・香住です」とのこと。皆さん、ルーシーを可愛がってくれてありがとう!
 ところで、こちらは久しぶりに音楽をかけて踊ろうと思っていたので、困ってしまった。芝生の反対側へ行こうと思ったら、除草作業中。芝生におられた皆さんは、元より我らに興味はないだろう。だけど、ここで音楽をかけて踊ったら、さも「寄ってらっしゃい、見てらっしゃい」と言わんばかり。まだまだ他人様に見ていただけるような代物じゃないしねぇ。
 むむむぅ〜。
 「まぁ、中学生ともなれば、もっぱらの関心事は自分のことだろうし。チラッと見たとしても、すぐに関心がなくなるだろう」と思い直して、踊ることに。
 ・・・まずは、パーツ練習からね←思い直したワリには後ろ向き(爆)。
 周囲を見たら急激に恥ずかしくなるから、視線はルーシーのみに注ぐ。
 意外とルーシーの反応が良い。
 観衆の方は見ないクセに、声は聞いている。音楽は聞かずに(爆)。
 やたらとステップが速いし、ムーヴへの入りも終わりも速い(笑)。
 やる気が空回りしてるやんけ(´・ω・`)
 ほどなくして、笛の音の後に「集合〜!」と先生らしき方の声が響いた。
 中学生さん達がゾロゾロと芝生から移動。
 お昼休憩が終わって、みんなで午後の部に入られるのね。
 ホッとするような、寂しくなるような。
 と思ったら、どこからともなく小学生グループが我らの背後に集まってきた。うかつだったけど、我らが踊っていたところが、集合場所だったらしい。(あ)は、ルーシーしか見ないようにしていたので、背後でザワザワするまで気が付かなかったのだ。
 先生の「整列!」の声で、ちびっ子達が並び始めた。
 「おしゃべりしない!」「さっさと並ぶ!」と、先生の叱責が飛ぶ。
 途端にルーシーが挙動不審。なんとか動いてはいるものの、耳が平らで目がショボショボ。
 ま、そうだわな。「小さく前ならえ」とか、聞いたことないもんな(笑)。
 意気消沈のルーシーのテンションを上げようと、ラージサークルをさせたところ、小学生の列の近くには寄ろうとしない。女性であっても学校の先生は、叱責する時、声が太くて低くなる。自分が叱られている気分なのかも。小学生が隊列になって去っていくと、ルーシーに笑顔が戻って踊り始めた。
 周囲の状況で、テンションと動きが大きく変わるんだなぁ。良い勉強になりました。