イベントまで

 春のルーシーは、やる気マンマンだったのだけど、秋は完全にやる気ナシ。こうなりゃ短期決戦しかない。(あ)は、覚悟した。
 前回からの課題は、指示の無視と先走りを抑えること。そのために、パターン化させないように努めた。ルーシーは、ムーヴの回数を覚えてしまい、指定のムーヴをさっさと済ませて、おやつを早くゲットしようとする傾向が強い。 だから、指示を待って動くことを強化した。ダンスの構成が「くるん3回→リアバック4歩」だと、「くるん」を1回だったり、5回にしてみたり、リアバックの回数を同じように変えたり。また、音楽に合わせる練習を最後の最後まで始めない。音楽を流していても、わざと動きは合わせない。指示を待ってから動く練習。「リアバック」と声で指示を出しても、その瞬間には動かない。等々、考えられるすべての工夫をしてきた。
 実際に音楽に合わせて踊ったのは、当初の競技会の2週間前から(笑)。それまでは各ムーヴの練習→6つくらいのシークエンスに分けて練習→4つくらいのシークエンスに分けて練習。シークエンスは極力つなげないことを心がけた。今年は11月初旬でも、日中の最高気温が25℃。10月の日中に1曲を通して練習させても、何回も踊るスタミナも集中力もなかったと思う。
 なんとか1曲を通して踊り、ダンスの目鼻がついてきたのは、当初の競技会の1週間前(笑)。それでも構成全体の90%。残りは、バック、ルーシーサークル等、ルーシーにとっての「大技」のスケールアップ、(あ)の動きをダンスらしくすること、音楽とのズレを解消すること。
 ルーティン最後の「ルーシーサークル→アラウンド→ベリーアップ」については、ルーシーが一番先走りし易い箇所と考えた。A先生に相談したところ「ルーシーは『アラウンド→ベリーアップ』については、動機が高いから指示を無視したり、動きが止まってしまうことはないでしょう。できるだけ教えるのは先延ばしにしましょう」。という訳で、今回(あ)は大博打に出ることにした。
 本番まで最後のシークエンスは教えなかったのである(爆)。
 かくして、今回いろんな試みを実行して当日を迎えることになったのだけど、肝心の競技会が1ヶ月延期となってしまった。こうなると、短期決戦の戦略も、パターン化させない練習も意味がなくなる。「あと1ヶ月も、どう過ごせっちゅーんじゃ!」と髪の毛を掻きむしった。
 一方のルーシーは、11月に入ると、やたらと食欲UP。従って、ダンスもやる気がUP(笑)。1回1回のムーヴで「報酬」をねだるようになったけどね(笑)。テンションUP&アテンションもUP。なぜか練習を催促するようになり、ドッグフードでも踊るようになった。
 春はドッグフードだけで練習し続け、本番だけに焼き芋を導入した。すると、焼き芋を見てテンションMAXで制御不能になった。前回の教訓を踏まえ、今回は練習でも時折イモ導入。「焼き芋は特別じゃないんだよ」「今まで言ってきたことはウソ。焼き芋は伝家の宝刀じゃないんだよ」と教える(爆)。ただし、こちらの教えも虚しく、一旦、焼き芋の欠片が地面に落ちると、ルーシーは完全にそちらに気持ちが行ってしまう。こちらの指示を無視して探しまくってた(苦笑)。
 そのうち、曲を通しての練習になると、ルーシーは細かいところで手を抜くようになった。キッチリ360度回っていたアラウンドが330度→300度になったり、背飛びが「太もも飛び」になったり(爆)。ツイテをしても頭だけがツイテで体が離れてしまったり、ベッグのキープが短くなったり。「延期のツケは大きいなぁ」と痛感した。
 再び各ムーヴのテコ入れ。ところがテコ入れ練では、キッチリやるくせに、1曲を通じると手を抜く。もしかしたら本犬は手を抜いている自覚はないのかもしれないけど。・・・まぁ、太もも飛びは自覚してるだろうな(#・∀・)
 再び髪の毛を掻きむしりながらテコ入れ練。そんな時に仕事が来て疲労MAX。水シャワーが追い打ちをかけ風邪を引いてダウン。「何やってるんだろな〜、私」と寝床で熱にうなされる。
 で、イベントの日がやってきた。
 <続く>