競技会

 長々引っ張ってスイマセン。競技会ネタはここまでにしようと思います。

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 今回はアドバンスト・クラスの1番目。昼休み後の最初の演技だ。可能ならば、早めに本番のステージに入って少し練習したいと考えていたんだけど、それは許されなかった。
 クラスの1番目と最後は、他の出場順に比べると人間側がやり難い。それは確実。周囲の目が冷たく思え、緊張する要素は尽きない。だけど、初めてアドバンスト・クラスの1番目を務めてみて、もしかしたらトリよりも、やり難いかもしれないと思った。その理由は昼休み。ビギナークラスで暖まった空気が30分の間に完全に冷めてしまっている。ステージに慣れた犬でも、それを敏感に感じとりナーバスになりがち。テンションが上がりにくい。アドバンスト・クラスを昼休み後にするなら、その点を考慮して欲しい。本番のステージでアップをさせるくらいの配慮があっても良いのではないかと思う。
 サブのステージで10分ほどウォーミングアップ。10分という時間は、他の出場ペアに与えられた時間より長い。主催者側は、そこで配慮しているということなんだろうけど、サブでの10分より本番ステージの5分の方がありがたい。本番のステージに入ると、目の前で審査員の紹介があり、さらに緊張してしまうんだから。ともかく、アドバンスト・クラスの1番目って「これでもか」ってなくらい緊張させられる。
 サブは、本番のステージの大きさの約2分の1。本来ならルーシー・サークルをしたいところだが、これでは逆効果。よしんば、サブで丸く動けても、本番のステージでは同じようには無理だ。ツーステップ+ちょうちょ、背飛びのシークエンスとアゴを強化。初めにササミを使ったけれど、テンションは今ひとつ。次にイモ・クッキー。少しテンションが上がる。
 本番のステージに入ると、テンションが上がったルーシーでも、途端にナーバスになった。地面のニオイを嗅ごうとする。アテンションを取り、スタートの体勢を取るので精一杯。
 合図で音楽が流れたけれど、音量が妙に小さい。ビギナー最後の演技で、ボリュームを絞ってフェイド・アウトにしたのが、そのままの設定になっていたらしい。
 たまたまスタート位置がスピーカーの側だったので、(あ)には音が聞こえていた。主催側からストップがかからないので、そのまま続行したけれど、後で訊くと、周囲の皆さんには全く聞こえていなかったらしい。
 心理的な動揺は、自覚していた以上に大きかったようだ。緊張で顔が挙げられない。見えるのは柵の”Pedigr○e”だけ(爆)。ジグザグのヒールワークで方向が分からなくなり、「バック→ベッグ→背飛び」のシークエンスの直前には、なぜかステージの角にいた。(あ)と柵の間はわずか。「背飛びのスペースがない!ルーシーが飛ばないのでは?」と思ったけれど、ルーシーはキッチリと背中を飛んでくれた。ルーシー、ありがとう!!
 一方、ルーシー・サークルは、メチャメチャな形になった。おまけに指示前にベリーアップ←イベントで最終的な構成がルーシーにバレてた(笑)。スペースの使い方を間違えたことに比べれは、ルーシーのは小さなミスだ。なんとか終了〜。恥ずかしくて急いでステージを出る。
 MCの方は、演技後、ご丁寧に直接謝られたけれど「Iさんが踊っていたから、そのまま続行かと思って」と言われた。
 うーん、それはどうなのかなぁ?こちらはストップが入らないから続行したまでのこと。自分達の動画も撮ってもらっていたのだから、ベストの音響で演技したいに決まっているではないか。演技中のアクシデント(例:他の犬の乱入、音響機材に問題発生)への対応とルールがはっきりしないし、少なくとも参加者には知らされていない。そこは、ちょっとお粗末な気がする。
 「Routine Accuracyはダメだろなぁ」と思ったけれど、望みはInterpretation。自分で苦労して考えたし、今までのパターンとはガラリと変えた。ストーリーやオリジナリティもあったはずだ。T先生にも褒めてもらったしね。Interpretationは80点以上もらえたら、(あ)の試みや苦労が認められたと思えるんだけど。
 思ったよりも点数が低かった。Routine Accuracyが74で、Interpretationが79。Accuracyが74点は――個人的な感想だけど――高すぎるかも。音楽とズレた部分もあったしね。それでもInterpretationは80点台であって欲しかった。ちょっと悲しかったなぁ、そこだけは。
 お友達には「こんなもんですよ」と言いながら、なぜ力を入れたところが評価されなかったのか、正直なところ納得がいかなかった。最終的なスコアシートは、後ほど送られてくるから、もう一度動画を見ながら確認したいと思う。
 反省点はあるものの、全体的には自分も頑張ったし、考えられることすべてをやり切った。自分達らしいダンスが作れたと思う。ルーシーも頑張ってくれた。2回のステージとも、笑顔で尻尾フリフリ。ダンスに着手した9月のことを思うと、これは考えられないことだ。
 「ルーシーが、とても楽しそうだった」「一つトリックをする度に、ドヤ顔でお母さんを見るのが可愛かった」「独特の空気がある」「ルーシー劇場」「ルーシー・ワールド」←もはやダンスとは別物(笑)?お友達や皆さんが笑顔で見守って下さったことに感謝したい。
 ルーシーとステージにいる時間は、確実に私達だけのものだった。その時間を思うと、涙が出るほど愛おしい。
 最後に、こんな私らに一生懸命指導していただいたA先生と、忙しいところをつきあってくれた(た)に感謝したい。