17年目の備え

 あの日から17年。考えてみると、阪神と東日本では、一言で「震災」といっても、随分中身や規模が違う。
 しかし変わらないことがある。被災して家を離れなければならない場合、一番後回しにされるのは、ペットである。
 阪神の教訓を基に全国で署名運動が行われ、東日本大震災では、ペットが家族と一緒に過ごせる避難所も作られたけれど、ほんの一部だったとか。被災者の中にはアレルギーの方もおられる可能性があるので、実際にはペットの持ち込みが許されていても、多くの飼い主さん達は、敢えて持ち込みを自粛されていたらしい。
 阪神大震災では、避難所のルールとしてペットを避難所に持ち込むことができなかったため、多くの飼い主さん達は車の中でペットと過ごさざるを得なかった。東日本の場合は、津波で車が流されたり、道路が寸断されたり、ガソリンが不足したりと、車自体が使用できなくなった。使用できたとしても、車をペットの居場所として活用することは難しかったはずだ。その状況で、敢えて避難所に入れることを自粛するのは、苦渋の決断だったろうと思う。
 そう考えると、「災害時には、やはりペットだけの収容施設が必要かなぁ」と思う。それぞれの飼い主が、自分の責任により施設に通い、自分のペットの世話をする。自分で世話ができない飼い主は、ボランティアや専門家に託す。有料orボランティアで診療する獣医さんは、施設を訪問して健康チェックをする。各家庭を回る必要がないから、最大限の時間をケアに費やせるはずだ。人間もペットも、肉体的・精神的に健康を保つためには、人間だけの避難所、ペットだけの避難所という二本立てが必要となるかもしれない。


 そうなると、絶対条件はクレート・トレーニングということになる。
 ここで提案したい。

 地震津波、台風や洪水etc. 災害と縁が切れない日本では、ペットにクレート・トレーニングをしておくべきだ。

 犬のことが全く分かっていない人(ウチの母や義母)は「あんな狭いところに押し込めて可哀想」と言うけれど、犬は気にしてません!
 普段100%フリーにするから、クレートに入れることが罰になるだけで。
 人間側が「可哀想」とか考えるから、100%自由にされている犬はクレートに入れられると「出せ!」と訴える訳で。


 ルーシーは毎日クレートで寝てるし、
 クレートが安心できる場所だと知っている。
 で、家族の中で一番ネボスケだ(爆)。


 Beck○r先生も、著書の中で「クレート・トレーニングをすると、ハウス・トレーニングが簡単になる」と書いている。犬が人間と同居するにあたり、排泄をして良い場所、してはいけない場所を覚えなければいけない。それを教える上で、クレート・トレーニングをした方が、犬は(特に子犬は)より簡単に覚えられるそうだ。
 クレート・トレーニング、ちょっと考えてみてください。