診断結果

 整形の専門医の診察。予想外の結果だった。
 ピョコタン発症時、掛かり付けの獣医N先生が触診とレントゲン検査をして下さった。見立てでは、前足の指関節の軟骨が変形し神経にさわって痛んでいるとのこと。ただ、回復の過程とルーシーの様子を間近で観察していて、(あ)は、どうもピンとこなかった。
 今回、専門医Y先生が触診とレントゲン検査をして下さった。Y先生は、触診やレントゲン検査で分かることには限界があると説明をした後、前足の肩から先の部分を撮影して診て下さった。

 その結果――

 確かに前足の指に突起ができているが、これは軟骨ではなく骨の変形(骨棘)である。

 指の触診をしたけれど、痛がる様子は全く見られないし、指の骨棘のせいで足を上げて歩くということは考えにくい。

 それよりも問題は、前足の肩関節も骨が変形していること。

 ピョコタンの原因は、指よりも肩ではないか。

 前足のポウが開くのは、やはり痛みがあるので、足先をより楽な位置で地面に付けるため。

 首や頭の上下動が若干大きくなってきたのは、痛みや疲れが出た時に、痛みや疲れがない時以上に大きな力で足を上げ下げしなければならないからではないか。

 ・・・愕然としてしまった。

肩関節の噛み合いが甘くて関節の内側にある骨が不安定だと、骨が自らを安定させようとして組織を増やしてしまう。一種の防衛システムなのだろうが、増えた組織が骨棘になるそうだ。

さらに――

股関節形成不全の子は、股関節だけでなく、他の関節の噛み合いが甘いことが多いのだという。

「それが遺伝なんですから」。

・・・はぁ。

ちなみに、股関節については触診だけだったけれど、
「後ろ足の可動域も十分だし、ハムストリングも十分発達している」との診断。

「股関節、股関節」と念仏のように唱えながら頑張ってきて、その成果は着実に上がってきたのに、別のところに問題が発生していたとは(TOT)。

Y先生から「ディスクはやめた方が良いでしょう」と、やけにキッパリと釘を刺された。前回と言うことや口調がえらく違うなぁ。「まぁ、スポーツ以外なら日常の生活に支障はないでしょう」とのこと。

(あ)の中には、いろんな思いが渦巻いているけれど、今回、悪いところが見つかって良かったと思う。やはり悪いところを知らないで悪化させてしまうよりは良かったと思っている。