シニアの検査

 先日の診察で、地元の掛かり付けの獣医さんに、シニア犬の検査について訊いてみた。オマタの問題もあったけれど、ルーシーは最近『おねしょ』をするようになったからだ。若い頃も『おねしょ』はしたけれど、最近のとは少々様子が違う。
 若い頃の『おねしょ』は、ひと夏に1回程度。突然気温が上がり、水分摂取量がコントロールできないことが原因だった。水を飲み過ぎて、疲れて寝ている間に出てしまう。おしっこが出た瞬間に気がついて「何コレ?お母さん、なんとかして!」とワンワン吠えていた。
 一方、最近の『おねしょ』は、それほど運動量も気温も上がっておらず、水分摂取量も大幅に増えていないのに起こる。グーグー寝ているところを体を触ると濡れている。「アレ?シーシーしたの?」と訊いて、本犬が初めて気がつく。生野菜(特にキュウリ)を食べた時に起こることが多い。キュウリは利尿作用があるから『おねしょ』をしちゃうのかな?そう思って他の野菜を与えることにした。それでも時々『おねしょ』をしてしまう。
 汚れた体を拭いている間は相変わらず歯を剥いて唸っているが、その後、周辺を掃除しながら「お母さんは怒ってないよ。だけど、シーシーしたかったら呼んでくれて良いよ」と声をかけると、ルーシーは、プライドを傷つけられたのか、うつむいていた。

 先生曰く「避妊手術をした♀が年齢を重ねると、おねしょをするようになったケースはあります」とのこと。

 しかし−−。

 オシッコが出る瞬間も、出た後も、本犬がそのことに気が付かず、また不快感もないのだろうか?

 泌尿器の問題か?それとも排泄に関する中枢の問題か?

 関節炎以降、運動の内容を変えたことも関係しているだろうけれど、シニア世代に突入して確実に体も変化しているのを感じる。
 ここらで一回は検査を受けるべきかも。
 特に問題がないにしても、検査を受けて自身のベンチマークを知っておくことは、今後のケアで重要になる(@ベッカー先生 笑)


 掛かり付けの先生曰く、シニア犬を対象とした一般的な健康診断で推奨している検査は、
 1.血液検査
 2.尿検査
 3.エコー検査
 4.レントゲン検査
 で、内臓とその機能を確認する目的らしい。3と4のエコーとレントゲンは、重複する印象を受けるかもしれないけれど、それぞれが検知を得意とする臓器・疾病があるので、互いに補完する意味があるそうだ。
 「他に特に問題があれば、これらの項目に足すことになると思います」と先生。
 こちらが「目と歯は一般的な検査項目に入ってないんですね」と言うと、怪訝な表情をされた。
 確かに病院でルーシーを診ていただく度に、一応チェックしていただいている。しかし、他に特定の問題があることが多くて、そちらに時間をかけていただくため、目や歯をじっくり診ていただいたことはない。「歯の内側や白内障のチェックなどは入っていないのかな?」と思った次第。
 今回は歯と目を診ていただいた。目は暗室で診ていただいたが、まだ白内障の所見はないという。歯は毎日のハミガキの効果なのか、上アゴの奥歯の一部に多少歯石があるものの、スケーリングを必要という程度ではないという。心臓と肺も音を聴いてもらって「問題ないです」
 「もし良ければ、今回は尿検査をしましょう」「実は獣医師会でドッグドックを検討していまして、3割補助を出すことになりそうです。特に他に問題がなければ、秋まで待たれてはいかがですか?」と提案された。
 先生、ありがとうございます!
 ちなみに、後日お願いした尿検査の結果は、PHが5(正常値:5.5〜7.5)だったくらいで、それも「問題ないでしょう」との診断。
 「シニア世代1年目の検査は、ルーシーのベンチマークを得るために、やっぱり必要なんだ」と感じる。
 個々のワンちゃんについて、どんな検査が必要で、どんな検査ができるのか。そして、どれだけ費用がかかるのか。まず、先生とじっくり話し合うことが必要なのだと思った。