軟骨保護剤 1

まだ、シツコク関節の本を読んでいる(笑)。読書の時間は寝る前なので、寝苦しい夜が続くと、なかなか進まないけれど。ちょっと覚え書を書いておこうと思う。

軟骨保護剤
 変形関節症の治療で使用される軟骨保護剤で、最も一般的に使用されるのがグルコサミンで、次にコンドロイチン。多くの食事内容では大量のグルコサミンは入っていないため、サプリをあたえるのが必要である。グルコサミンは甲殻類の外骨格を加工して作られる。

グルコサミン
 グルコサミンはグルコサミン・サルフェイト、グルコサミン塩酸塩、Nアセチルグルコサミンの3種類。研究では、3種類とも効果があるが、その中で最も効果があるのはグルコサミン・サルフェイトと判明しており、実際には、これを利用するケースが多い。グルコサミン・サルフェイトには硫黄が含まれており、硫黄は関節組織にとっては必須栄養素であるためではないかと思われる。グルコサミン・サルフェイトのグルコサミンの部分より、硫黄の部分の方が関節の健康にはより重要なのかもしれない。
 グルコサミンは、インターロイキン1という化学物質を調整して軟骨細胞を活性化させ、プロテオグリカン、グリコサミノグリカン、コラーゲン、ヒアルロン酸の滑液生成を刺激し、血中の硫黄濃度を高めて軟骨の生成を助け、その一方でセリン・プロテーゼ等、軟骨を破壊する酵素の働きを抑制する。
 グルコサミンは、非ステロイド抗炎症剤に比べて変形関節症の治療で効果があり、副作用もない。人間への投薬で稀に効果を疑う報告もあるが、多くの対象者がアセトアミノフェンとグルコサミンを一緒に服用していたことが判っている。アセトアミノフェンの服用により、グルコサミンが効果を充分発揮しないと考えられている。
 グルコサミンは副作用がなく非常に安全である。一般に流通するグルコサミンは甲殻類キチン質から作られているので、シーフードのアレルギーのあるペットは、グルコサミンの服用を避けるべきかもしれないが、これは実践というよりセオリー上の懸念。グルコサミンはグルコースからできているため、糖尿病にかかったペットにグルコサミンを与えることに心配するケースはあるが、推奨された分量のグルコサミンを服用して糖尿病になったペットは報告されていないし、自分の患畜で、グルコサミンのサプリを服用して糖尿病が悪化したというペットはいない。加えて、推奨された分量のグルコサミンを経口服用しても、インシュリン低血糖症の治療薬と相性が悪いということはない。
 利尿剤を服用する人は、グルコサミンを多めに服用しなければ、効果がないかもしれない。おそらくペットに関しても同じ。
 商品によって服用量は異なる。
 50〜100ポンド(22〜45kg)の犬には、最初は、一日あたり1,000〜1,500mg。4〜8週間で服用量を減らす。猫に対しては、自分は1日あたり250〜500mgとしている。
次回は、コンドロイチン。