少しずつ

 相変わらず、散歩に出る瞬間は「行きたくない」と座り込む。相変わらずNo.2の回数も量も少ない。極力、腹筋を使わないようにしている。痛みに慣れてきたのか体をよく曲げる。腹巻で隠したはずの傷を舐めようとする。

 それでも、少しずつ元気になってきた。散歩中、いつもの公園を素通りしようとすると、ダンスの練習場所へ引っ張っていこうとする。こちらを見上げて笑顔を見せる回数も増えた。子犬の頃に見せた驚異の回復スピードは見られない。遊べないことが大きなストレスになることもない。その一方で「だましだまし」「ぼちぼち」と自分の体とつきあう方法を覚えてきたようだ。

 食欲だけは変わらない。なぜかなぁ(笑)?

 「さぁ、何のことでしょう?」by ルーシー

 来年には人間の年齢でいえば、(あ)の年齢に一気に近くなる。お互いを気遣い、いたわり合う関係になれたらと思う。