見られてる理由?

 ルーシーがこちらの様子をよく覗っている気がする。
 昔は、ジト目でこちらが何をしているのかを観察していたと思う。最初は「また何か食べてるよ」とか「よく洗濯するなぁ」とかだったと思う。それが「干した布団を取り入れたら散歩に行くのね」とか「鍵の音がチャラチャラしたら出かけるのね」とか、こちらが特定の行動に出る前の兆候を探っていた。そして観察を元に経験則を導くようになる。たとえば、こちらが布団を取り込んでいると、わざとらしく伸びをして散歩の時間をアピールし始める。

 ある程度の年齢に来ると、観察の目的が少々違ってきた。こちらの逆鱗に触れる一歩手前を探ろうとする。どこまでのワガママがOKで、どこからがOUTかとか。結局、図に乗りすぎて(あ)に雷を落とされ反省させられるのだけど。あからさまでない下克上といったところか。
 「なんで、わざわざ無駄なチャレンジをするかなぁ」と呆れるが、それがなくなったら、ルーシーもいよいよ老犬てことなのかも。

 今日は、自分の元にルーシーを呼んでリードを着用しようとしたら、なぜかルーシーは「イヤやねん」と逃げようとした。こちらが「イヤじゃないやろ」と諭すと、ヤツは口の中でアゥアゥンと文句を噛み殺しながら戻ってきた。
 "ゼロ・トーレランス"を基本とするなら、これとても許されないだろうけど、あいにく、我が家はいいかげんな上に甘い。お互いに文句を言い合うくらいであれば「コミュニケーションがあって良いかなぁ」と呑気に考えている。

↑「思う壺だわよ」by ルーシー