一昨日のTV番組。お笑い芸人さんがイルカトレーナーに挑戦というハナシ。なかなかタメになったなぁ。
 完全陽性型のトレーニングやシェイピングなんかは本などで分かっていたことだけど、意外だったのは、トレーニングの基本中の基本が、イルカの場合も「アイコンタクト」だったこと。だって、犬と違って、相手は水の中だし。なんとなく互いに目を見ること自体が重要だと思えなかったんだよね。
 イルカが水の中から頭を出して、岸にいる人の方を見る光景はTVでもお馴染みだけど、あれはトレーニングによるものだったのね。イルカは非常に好奇心の強い動物なので、あれは、敢えて教えなくても、自然にやるもんだと思ってた。
 イルカの場合は、トレーニングが健康管理において、ものすごく大きなウェイトが置かれている。採血や診察のため、イルカがとるべき姿勢を教えることもトレーニング。単に姿勢だけでなく、リラックスした状態でなければならない。「リラックスしろ」とまで教える訳にはいかないから、そこはトレーナーとの信頼関係がモノを言う。よく1週間という短期間で、素人さんが信頼関係を築けたものだと思う。
 トレーニングをしながらエサ(薬も)を与えて、相手の様子を見ながら健康チェック。完全陽性型なので、イルカに対しては、叱ることはもとより「命令されている」と思わせてはならない。一旦嫌だと思ったら、そのイメージを払拭するのが難しい。なんだかイルカがルーシーに見えてきたよ(笑)。やってることのレベルが断然違うけどさ。
 イルカも集中力が数分しか続かないそうだ。「やり過ぎ」は逆効果。そこは犬も同じ。失敗が続いても、良いイメージで終わらせることが肝心。そこも犬と同じ。
 イルカの場合、トレーナーさんが使うものはジェスチャーと笛とエサだけ。素人である芸人さんは、顔の表情で褒めたり、愛情をこめたタッチをしたりと、自分の気持ちを伝える工夫をしていた。一方、プロのトレーナーさんは、ステージ以外では、あまり他の方法で褒めない。担当が変わることもあるから、統一する必要があるのかも。
 「ジャンプ」のトレーニングも面白かったな。番組のイルカはジャンプを既に覚えていたけど、どのタイミングで笛を吹くか。つまり、どのタイミングで”GOOD”(または”OK”)を出すか。イルカの場合は高く飛ばせなきゃいけないので、イルカが飛んで空中の最高到達点に達した瞬間に吹くそうだ。そこが強化のポイントなんだろう。まぁ、犬の場合は、お勧めできないけどね。
 芸人さんが、10年以上もショーに出ているイルカを相手に、ショーを目指して練習。もちろんベテランのトレーナーさんが側で指導する。要領を得ない(当たり前)芸人さんに、トレーナーさんがダメ出し。すると、イルカは、芸人さんの顔よりもトレーナーさんの方を見るようになってしまった。トレーナーさんが「(芸人さんは)トレーナーと思われてませんよ」
 自分のことを思い出して笑っちゃった。
 (あ)は強化のタイミングを外すことが多くて(大体が遅い)、A先生に注意されてたなぁ。「遅いです」とか「もう1テンポ早く」とか言われていると、ルーシーは先生の方を見るようになった。
 授業中は、ツイテで歩いていても、ルーシーは先生の様子をチラ見する。先生もルーシーの視線を感じて、ダンスの構成表を見ながら「ハイハイ、見てるよ〜」(爆)。先生に褒めてもらいたいから、やってたような感じだったなぁ。随分、昔のことのように思えるけど。
 この番組は再放送されるようです。お時間があれば見てください。
再放送予定:6月12日 NHK総合 午後4:05〜 仕事ハ○ケン伝