敗因分析

 自慢じゃないが、(あ)はルーシーと付き合ううちに、我ながら天気を読むのが上手くなったと思う。ルーシーにとって、散歩は毎日の運動と排泄(No.2)であり、必要不可欠だからだ。必要は発明の母でもあるが、個人的な天気予想の母でもある。
 ところが、台風18号が近畿に上陸する前日と当日は、2度も失敗してしまった。ちなみに、散歩に出たのは合計6回。2回はハナからズブ濡れ覚悟だったので、しかたがない(それ以降の時間にすれば、ルーシーの体に支障をきたすと考えたから)
 都合、勝負(笑)したのは4回。成功率は半分。(あ)としては、かなり成功率が低い。
 いつもは、TVとネットの天気予報(本ブログの右側にある『雲の動き予想』をクリックすると、雨雲の動きが見られます)を見て、散歩に出るタイミングを予想し、その時間になったら空を見上げて確認してから家を出ていた。おかげで、小雨に遭うことはあってもズブ濡れはなかった。
 この2日間は、雨音を聞きながら「こりゃ〜かなりヤバイかも」と思った。我が家近辺では浸水や土砂崩れ等の被害を受けることは考え難いけれど、時間の経過とともに、雨の勢いは増すばかり。「ここで、これだけ降っているということは・・・」と背筋が少々寒くなった。
 (あ)は、メッシュ予想で雨雲の様子と、1時間あたりの予想降水量を見ていた。通常、ルーシー家近辺で雨が降る場合は予想降水量が「1」くらいで、この夏はゲリラ豪雨でも「3」くらい。一方、この2日間は「7」「9」「10」と見たことのない数字が並んでいた。大きな数字が並んでいるのに、5キロ四方のメッシュでは雨雲は北東へと去ったことになっていた。
 「雨雲がないなら降らないのでは?」と思って空を見ると、なるほど空が少し明るくなった気がした。
 大丈夫だろうと家を出たところ、見事にズブ濡れ。
 不思議に思ってチャートを見ると、北からの風が非常に強かった。雲はなくても、北からの冷気にあたって雨が降ったのだろう。我ながら迂闊だった。
 通常、天気は西から東に進むため、西から来た雨雲は、雨を降らせながら小さくなって東に進む。
 この2日間、南北に伸びた帯状の雨雲が次々と現れて、県全体に雨を降らせていた。帯は雨を降らせると多少小さくなるが、次の帯が北部に現れて、また雨を降らせた。
 県の北にある前線で暖気はブロックされて雨を降らした。その間も、新たな暖気が海からの蒸気を含んで、雨雲となり、勢力を拡大し、また前線にブロックされて雨を降らせるのを繰り返した。
 メッシュ予報ばかり見ていたので、ルーシー地方よりも西側にある雨雲には、かなり気をつけていたが、北にある雨雲をチェックしなかった。敗因はそこにある。
 今後も台風が来るらしいと聞いた。まだ「らしい」という段階。
 台風の規模や進路にもよるけれど、従来のチェック方法ではダメだ。「もっと大きな範囲で雨雲の動きを確認しなければ」と思った次第。
 このブログを御覧いただいた皆様−−特に復旧や救援に尽力されている方々−−も、できる限り情報を上手く利用して欲しい。そして、新たな被害を少しでも減らせられますように。