大好きな人には

 午後は大雨だったので教室へ。A先生と専ら、よもやま話。ルーシーは大好きな人に会えてウハウハ〜。出会った途端に飛びついて甘える。ある程度甘えて満足すると、こちらに戻ってくる。しばらくすると、また思い出したかのように甘えに行く。
 先生がバインダーで口元を隠す。「これで大丈夫。さぁ、どうする?」とイタズラっぽく笑う。
 ルーシーはバインダーが苦手。床に落とした時の音が怖いらしい。いつもならバインダーを見ると逃げていく。
 ところが・・・。
 「止めて〜!目を舐めないで〜!」と先生。
 ルーシーはバインダーの上から先生の顔を舐めようとして目を舐めてしまったらしい _| ̄|○
 以前は先生が舐められまいと顔を手で覆ったところ、ルーシーは耳の穴を攻めて、先生に「私、耳は弱いのよ〜!」と叫ばせた。
慌てて叱ったら直ぐに戻ってきたけど、ルーシーは「やってやりました!」と確信犯の笑みを浮かべていた。
 ルーシー、愛情の押し売りは迷惑行為やで。 
 先生、フルフェイスのメットでも被らない限り、ルーシーはあきらめないかも(汗)
 その後もキャーキャー言いながら戯れていると、先生が「アレ?」と驚いた。
 ルーシーの狼爪が、ものすごく伸びていたからだ。
 我が家では狼爪を切る作業は2人がかり。(あ)がルーシーの体を保定してマズルをつかむ。(た)が爪切りで狼爪を切り、ヤスリをかける。ルーシーが暴れまくるので、2人揃わないとできない。特に(あ)は犬用の爪切りが怖くて使えず、毎回、保定担当だ。
 ちなみに、狼爪以外の爪は切ったことがない。運動だけで削れてしまう。おかげで、ルーシーはず〜っと少々深爪の状態だ。だから、水遊びが連日続くと、爪がふやけるせいか出血し易くなる。
 そう説明すると、先生は本当に驚いていた。
 「屋内で飼っていて、8年間も爪を切ったことがないんですか?!」
 屋外飼育のワンちゃん――和犬が多いそうだが――なら、庭で走り回っているから、そういう子もいるけれど、屋内飼育で爪切り要らずというのは聞いたことがないそうだ。
 ボーダーコリーの爪は、透明だったり黒かったり。爪が黒いと、どこまで身が入ってるのかは分からない。で、うっかり身を切っちゃうと、びっくりするほど出血量は多い。元より走り回る犬種なので治癒が遅い。舐めて雑菌が入ると化膿しやすいし。
 人間もそうだけど、犬も爪には神経が集中しているため、傷つくと、かなり痛むらしい。お友達の黒ラブちゃんは、避妊と同時に狼爪を切ったそうだが、お腹よりも足を痛がっていたと言う。
 先生のパートナー、青空ちゃんとワクちゃんについては、2週間に1回くらいの頻度で爪を切っているそうだ。ボーダーの青空ちゃんも黒い爪があるので、先生はライト付きの爪切りを使用されていた。
 青空ちゃんは、爪切りのパチンという音だけで怖がって「キャン!」と鳴いてしまうらしい。その度に先生は「切れてないし!」と言い聞かせるのに忙しいそうだ。
 一方、ゴールデンのワクちゃんは、全く爪切りを嫌がらず。しかし、ゴールデンの爪は非常に硬くて、切るのが大変なのだとか。
 「馬の蹄じゃあるまいし」と笑ったら、先生は「ホント、そんな感じですよ」と仰る。
 あまりにも硬いので一回失敗してしまったそうだ。出血したが、ワクちゃんは知らん顔で、これにも先生は驚いたとか。犬種によっても違うんだねぇ。
 先生にお願いして、ルーシーの狼爪を切ってもらった。体をひっくり返されて、ルーシーは一瞬、鼻面にシワを寄せたようだが、先生に「そんな顔しちゃイヤ」と言われただけで止めていた→ワシらと態度がエライちゃうやんけヽ(`Д´)ノ。
 爪切りが終わったら、ルーシーは先生にまた甘えに行っていた。今度は少々遠慮がちにオシリから(笑)。
 大好きな人は、イヤなことをされても我慢できるらしい。ムカムカ。