ワルワル・ルーシー


 のっけから、ルーシーのワルワル顔を見ていただき、ツカミはOKと(笑)。 
 初めて出会うボーダーコリーや、その他の犬種の飼い主さんから「やっぱりシツケ(または、訓練)しないとダメですか?」と訊かれることが多い。大抵、公園の隅っこで、こちらがダンスのステップなんかをやっているのを、ご覧になって声をかけられる訳だけど。
 上の画像をご覧になっていたら、そんな質問は、おそらく出なかっただろう(爆)。
 (あ)は「いやいや、遊びですよ」と答えて、相手の表情を見ることにしている。
 「遊びですよ」と言われて「そうですか」と納得されたり、笑顔になったりすれば、相手側に困っていることはない。「頑張ってください」「ありがとうございます」で別れる。一方、それでも真剣な表情だったら「コイツ(ルーシー)は性格上問題があるので、シツケ教室に通っていました。今は、遊び感覚でやってます。でも、必要ない子もいますから」と付け加える。
 これらの人達が言う「シツケ」や「訓練」が意味する正確なところは分からないが、人間が犬と生活を共にする上で、犬に何も教えないということは、まず、あり得ない。トイレのことや、一般的なハウス・ルールなどもシツケの中に入るだろう。だから、それ以外のことなんだろうな。
 そういう理解の上で、(あ)が言う「シツケ(または訓練)が必要ない子」とは、性格的に特に大きな問題がなく、生活環境やライフスタイルでも、シツケや訓練の必要がないということだ。生活環境とは、小さなお子さんや、高齢者と同居しているか等。ライフスタイルとは「ドッグスポーツでの活躍を目指している」とか、「ドッグランでフリーにして、他のワンちゃんと仲良く遊ばせたい」とか。
 性格上の問題とは、ルーシーのように、権勢欲が強烈で、飼い主に対して頑固にリーダーシップを譲らないようなこと(通常は、飼い主から1、2回、ガツンとやられて学ぶものだ)。ルーシーのような犬には、シツケは「資格をとったら終わり」とならない。下克上を目指す野心は常に見えないところでくすぶっていて、完全消火することはできない。従って、緩んだタガを締め直す作業を、日々続けざるを得ないワケ。
 それでも、冒頭のようなことは、なくならない。
 なぜなら、ルーシーは、(た)がこれ以上は叱らないことを知っているから(爆)。
 ちなみに(あ)がカメラを構えて、低い声で「ルーシー」と呼びかけたら、ルーシーは、起き上がりかけた体勢を止めて、(た)の顔を見上げながら歯を剥くようになった。「私が歯を剥いているのは、お母さんじゃなくて、お父さんですよ〜。チクショー」ということらしい(爆)。

 9年近くシツケをしてきた(または、してきたつもりだ)けれど、この体たらく。
 恥ずかしいったら、ありゃしない。

 ↑鼻ちょうちんを出しながら怒ってます(笑)。