冷房修行 1

 今年の夏の暑さは特別。天気予報の解説を見ていたら、それが正しいことが判った。
 関西は、数年前に体温を超える酷暑の日々を経験した。その年に比べると、今年は気温こそ若干低いけれど、湿度が8%(8月上旬で)も高いとか。庭の水撒きをして、扇風機3台を1日中フル回転しても、どうりで涼しくならない訳だ。
 ルーシーはアンダーコートが抜け切っていないので、これじゃ蒸されてしまう。もはや死活問題。(あ)自身も、ルーシーも「冷房が苦手」だからといって、もはや避けることはできない。
 という訳で、冷房修行を敢行。
 リビングを閉め切り、玄関先に置いたサークルの柵だけを移す。ルーシーにはNo.1(小)をさせて、サークルに入れる。これで夕方まで、2人でリビングに篭もる。
 最初は「サークルから出して〜。玄関先へ戻る〜」と、ピーピー言っていたけれど、しばらくしたらフテ寝を始めた。しかし、こちらがトイレ等で立ち上がると、直ぐに起きてしまう。
 しかたがないので、リビングの雨戸と遮光カーテンを閉めて、電灯やTVを極力付けないようにした。電灯をつける場合は、サークルの柵に布をかけて遮光する。暗闇散歩で疲れたのか、グーグー寝るようになった。
 「そろそろ冷房に慣れてきたかな?」と思ったら、おねしょ。冷房が効いた空間では、喉が乾くらしく、水の摂取量が増える。また、水遊びをすると、泳ぎながら水を飲んでいるので、こちらは摂取量が把握できなくなる。熟睡するのは良いけど、本犬の意識がないうちに漏れてしまうようだ。ま、これも修行の一環だよね。水遊びの後はともかく、普段の散歩の場合について、水を飲む量も直ぐに体で覚えた。
 台風で窓が開けられず、冷房を利用した時は、本犬も極力水を飲まない。脱水はないだろうけど、念のために野菜を増やした。
 とはいえ、この時期の一日は長い。ルーシーは屋外でしかNo.2をしないから、1日2回のNo.2は、12時間以上も間隔が開くことに。とはいえ、カンカン照りの最中に外に出すのは自殺行為。とりあえずNo.1をコマメにさせて様子を見る。本犬が便意を催すようなら、決死の覚悟で外に出るしかないかと。幸い、昼過ぎまで熟睡しているし、また胃腸も問題ナシ。マサラ効果(笑)のおかげかも。No.2の間隔は、今後の課題だなぁ。
 修行開始から数週間を経過−−−。
 (あ)がリビングの窓を閉め始めると、ルーシーは玄関先でガサガサと動き始めるようになった。こちらが、リビング内の気温が下がるのを待っていると、ピーピーと鼻を鳴らして催促。
 冷房が苦手だったはずなのに(笑)。
 リビングでのサークル柵の置き場所は、板間の部分。熟睡すると、走る夢を見るようだ。横になったまま足を動かすから、爪で引っ掻いた跡が、板間に。うっすらと付いていて、ちょっと笑ってしまった

<続く>