外か内か

 朝、S田谷公園でお友達のゴルちゃんと出会う。ルーシーの顔を見て「ずいぶんと顔が白くなったわね」と飼い主さん。この飼い主さんは、子犬の頃からルーシーを可愛がっていただいている。以前もゴールデン♂を飼っておられたが、その子が虹の橋を渡った後に、今のゴルちゃん♀を迎えられた。その子も4才になり「最近顔が白くなってきたのが気になって」と仰る。「前の子は、白髪が出るのがもっと遅かったんですけどね。」
 ボーダーコリーの場合、性別により白髪が出始める時期が違う気がする。同じ年令でも男の子より女の子の方が早いような。それに、もしかしたら避妊や去勢にも関係しているかもしれないけど。
 飼い主さんは「本当のところは分からないけれど、やっぱり長生きして欲しいですもんね」と、愛しそうにワンちゃんを撫でた。目下のところワンちゃんのダイエットのため、かなり歩いておられるそうだ。
 前の子を納骨した時、霊園の方から「ゴールデンは8才がひとつの山で、そこを越したら12才が次の山」と言われたとか。海外の獣医学関係のサイトでは「大型犬は12才になったら長寿といって良いだろう」とあったから、そうなのかもしれない。
 「でも、お友達のゴールデンで15才って子もいるんですよ」と飼い主さん。
 「それはスゴイ!!」と驚くと、12才を超えたゴルちゃんは意外にも多いそうで、それが全員「外飼い」なのだと言う。
 「屋内にいると、どうしても不要なものまで与えてしまうし、気温差が少ない環境だからいけないのかしら?」
 ・・・うーん、そうなのかなぁ???
 確かに人間の食べ物を与えられるチャンスは少ないだろうし、気温差のある環境にいると、犬の耐暑・耐寒能力は刺激されて、刺激がご長寿につながる可能性はあるだろうけど。
 帰宅後、情報を探したけれど、屋外で飼育することを勧めるものはなかった。
 獣医学関連・保護団体のサイトでは、近年、ペット全般の長寿傾向は、屋内飼育の率が増えたからだとしているし、屋外飼育については、熱射病、フィラリアなどの感染などのリスクを指摘している。
 これらの理由から来るのだろうけど、特にアメリカでは屋外での飼育はネグレクトとされる可能性が高い。アメリカの保護団体のサイトでは「犬は社交性のある動物で人間とのふれあいを求めている」ことも屋外飼育を進めない理由に上げていた。
 なお、老化の要因としては、まず遺伝・体格・体重が挙げられる。小型犬よりも大型犬の方が老化のスピードは速い。体重が骨や内臓に負担を与えるから、犬が関節痛など老化を原因とする症状を見せる時期が早くなる。また犬種や体格に関わらず、体脂肪の管理が重要なのだとか。屋内・屋外の違いよりも、そちらの方が重視されている。ま、当然っちゃ当然だわね。
 それにしても「ご長寿ゴルが全員外飼い」というのは興味深い。コンパニオンドッグの代表とされる犬種だけに、人間とのふれあいがパワーになって、いつまでも若くいられそうなものなのに。それとも犬種に関わらず、人間と生活するのは、多かれ少なかれストレスなのだろうか?
 とすれば、ルーシーの白髪はストレスのせい???
 ヤツの性格なら、「人間関係が理由で、私はペットを辞めさせてもらいます」とか言い出しそうだな(笑)

↓獣医学会のサイトです。ご参考までに。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsvs/10_Q%26A/w20060302.html