癌と闘う食事 2

前日とは違うサイトの情報。海外のサイトでも、サイトによって推奨するものが若干異なる。前日紹介した情報では、オメガ6脂肪酸よりもオメガ3脂肪酸を推奨していたし、その供給源として、魚よりもフラックスシードを推奨していた。一方、今日紹介するサイトの情報では、オメガ3,6,9を推奨し、供給源は「魚油」とのこと。このサイトは「基本的に犬は肉食動物だから、できるだけ動物性のものを与えるべき」というスタンスらしい。

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癌を患う犬に関する最初の課題は、免疫を正常な働きに戻すことであり、その次に重要な問題が食事である。新しい細胞を作るため、適度なタンパク質とオメガ3、6、9脂肪酸が必要となる。適切なタンパク質と脂肪が食事に入っていない、またはこれらが不足する場合、体は食事以外のもの(体内の筋肉など)から、これらの必要な栄養分を奪い、筋肉が脆弱になり、腎臓の合併症や肝臓癌などを引き起こす可能性が高くなる。さらに腎不全や肝不全につながることもある。幸い、このような腎臓や肝臓に起こる二次的な合併症は、犬の食事を見直すことで回避することができる。

まず、癌を患う犬に対しては、穀類を避けるのが肝要である。進化の面から考えると、犬は、穀類を食べる動物になっていない。市販のドッグフードの大半が、米・小麦・トウモロコシをツナギにしている(ちなみにトウモロコシは、米や小麦よりは良いけれども、ソルガムの方がさらに良い)。市販のドッグフードを与える場合には、その種類に関わらず、動物性タンパク質を追加するべきである。カンヅメのイワシ(一番良い)、カッテージチーズ、卵やハンバーガー用の肉や七面鳥のミンチなど、どのような種類の肉でも良いから、気軽に追加してやれば良い。生か加熱かについては、獣医の間でも意見は分かれているけれども、それよりも動物性タンパク質と脂肪の量が重要だ。

体重20ポンド(9kg)あたり、毎日魚油を1,000mgを与えるように推奨する。
癌と闘うには、特定種類の脂肪酸(オメガ3,6,9)が必要である。これらの脂肪酸を摂る上で、魚油は良い。はじめはカプセルを開いて中身を絞り出して、犬にニオイを嗅がせる。次からはカプセルごと与えても問題ないだろう。飼い主さんによっては、フラックスシード・オイルを好む人もいるし、これを与えても理論上問題はないけれども、犬の食いつきはあまり良くない。魚油を与え続けるべきである。ちなみに、犬用の製品もあるけれども、人間用のカプセルも使用できる。その場合は、安くて保存料が入っていないものを選ぶこと。

癌と闘う上で最も良いドッグフードは、タンパク質・脂肪を多く、また炭水化物を少なく含むものである。穀類が全く入っていないものが望ましいが、ドッグフードを購入する際、原材料の成分表を必ず見て、最初に記載されている少なくとも2つの原材料が肉であることを確認しなければならない。また、高タンパク・高脂肪の食事を与えても問題ないかどうかを獣医に確認すること(特に、すい臓・肝臓・脾臓に問題がある犬については必ず確認すること)

*ちなみに、このサイトで推奨されているブランドは――今風の日本語でいうと――「ワイルドな味だぜぇ」ってヤツです(笑)。

↑何やら無言で訴えるルーシー。「なぁに?」と訊くと「お願い」とお座りしてみせる。

癌を患う犬は、穀類ゼロの市販のドッグフードに、部分的に加熱または生の食品を加えるのが一番良い。BARF食(Biologically Appropriate Raw Foodsの略。生物学上適切な生食)は、75%が肉で25%がフルーツまたは野菜となっている。

BARF食
- 骨(必ず生で与えること) 加熱または燻製を施した骨は割れるため安全ではない
- 肉(牛、羊、鶏、ブタなど、小さく切るか、ミンチにする)
- 臓物(肝臓、腎臓、心臓、漂白していない胃袋などで、一部のペットストアでカンヅメが売られている←あくまでアメリカだと思うけれど)
- 野菜(ブロッコリ、ホウレンソウ、セロリ、チンゲンサイ、ニンジン、トウガラシ)

注 ホウレンソウやチンゲンサイ葉酸が含まれているため、少々疑問が残ります。サイトに加熱とか茹でるなどの記載はありません。それに、トウガラシなんか犬が食べても大丈夫なのかなぁ??

- 果物(生のリンゴ、洋なし、グレープフルーツ、オレンジ)
- その他の美味しいもの (生卵、フラックスシード、ガーリック、昆布、アルファルファケフィア

ヨーグルトとカッテージ・チーズは、フルーツや野菜と混ぜると、犬の食欲を増進するのに役立つ。


↑テレビ台の下にドッグフードが転げて入ってしまったらしい(笑)。その集中力を他のところに使ってくれ。

レシピ(体重22kgの犬が1週間に食べるミートパテ)
フードプロセッサーでこれらを混ぜてパテを作り、冷凍庫で保存。
- ミンチ肉 1.8kg (牛、羊、鶏または七面鳥、あるいはこれらの組み合わせで)
- 生のヤギミルク 2カップ (ヨーグルトまたはカッテージ・チーズ 1カップでも良い)
- 生卵 3ケ
- リンゴ 1ケ
- にんにく 1
- ニンジン 2本
- 野菜ミックス(サツマイモ、ブロッコリ、ズッキーニ、ケール、ホウレンソウなど) 680g

どんな犬も必要な食事が同じという訳ではないが、通常、犬は自分の体重の2%の量を食べ、また活動犬または代謝の高い犬は3〜4%の量を食べる。朝は生食、夕方に穀物ゼロのドライフードを与えるのも良い考えである。また、小さく切った肉と、フルーツ、野菜、ヨーグルトのミックスを一緒に与えるのも良い。
                                                 (続く)